現在は振り込め詐欺のやり方なども巧妙化しています。
犯罪の首謀者はできるだけリスクを避け、自分が捕まらないように工夫もしています。また、犯罪行為の役割も細分化されてきており、役割によっては「自分自身が犯罪者グループに加担したのだ」という自覚がしにくいものもあります。
今回はそのうちの一つである「現金受取役」について取り上げましょう。
現金受取役とは

「現金受取役」とは、「荷物や現金を受け取るだけの役割」をいいます。特に振り込め詐欺の場合は「受け子」と言われることもあります。
この「現金受取役」は、振り込め詐欺などの片棒を担ぐ行為です。
実際に自分が現金受取役であること(犯罪者の一味であること)を自覚して行う場合もあれば、「特定の人から荷物を受け取ってもらうだけでいい」と言われて自覚がないまま現金受取役を務めてしまうこともあります。
そこに至るまでの経緯や危険性

「簡単なアルバイトだから」
「荷物を受け取ってくれるだけでアルバイト料を支払うから」
などの言葉で、犯罪者グループは現金受取役を確保しようとします。
・犯罪の片棒を担ぐことになると分かっていたが、その話に乗った
・怪しい話だし犯罪臭もしたけれど、「自分は受け取る側だから……」と自分自身に言い聞かせてその役割を担った
・本当に犯罪だと知らず、気軽なアルバイトとして引き受けた
などのように、現金受取役を引き受けた理由はさまざまです。
しかしこれは犯罪の一種であるため、ケースによっては詐欺罪として刑罰対象となります。
また、「現金受取役を行った人間」を対象とした恐喝行為も発生しており、非常に危険なものです。
知らず知らずであっても知らず知らずに犯罪の片棒をかついだ場合、かき乱されるのは被害者の人生だけではありません。自分自身の人生にも大きな影を落とすことになりますし、そこで出来てしまった薄暗い繋がりが人生そのものを狂わせることもあります。
安易な気持ちで現金受取役になってしまわないように、甘い話には注意をすることが重要です。
まとめ
・現金受取役とは、振り込め詐欺などで金銭を受け取る役目のことをいう
・特に「受け子」と呼ばれることもある
・犯罪の渇望をかつぐことになる
・現金受取役をターゲットとした脅迫事件も起きている
・被害者の人生も自分自身の人生もめちゃくちゃになりかねないので、甘い話にはだまされないように