東日本大震災当時、何か被災地の人々の為に支援をされた方もいれば、支援したくても出来なかったという方もいるでしょう。
被災地への交通ルートは限られ、緊急車両などの通行を優先する必要があったので、支援するタイミングを失ってしまってしまう事もあります。
そこで、もっと身近なところで出来る事を考えた時に、もう一つの支援が必要な方々の姿が見えてきます。
帰宅困難者となった人々に対して、身近な人が出来る支援はないか考えてみました。
帰宅困難者への支援
帰れる人とそうでない人
2017年3月6日、東京都では帰宅困難者の方へ食事を配ったり、公共施設を開放して一時的な休憩場所を提供する訓練を行いました。
ここで支援するのは、首都近郊に住んでおり、公共交通機関が止まってしまった為、一斉帰宅による混乱を避ける為に交通機関が復旧するのを待つか、歩いて帰らざる得なくなった方々への支援です。
地域経済を崩さない為にも帰宅までの食事などは本人が負担して帰るのが基本ですが、2017年の鳥取県で起こった豪雪災害のように、周囲の人々によるサポートがなければ食事も出来ないとなる可能性も考えられます。
おにぎりやお茶の支援は歩いて帰る帰宅困難者にとって、非常にありがたい支援であるでしょう。
また、もし個人経営の飲食店をされている等、公共スペースとなる空間をお持ちであれば夜間立ち寄れるように店を開けるといった事も大きな支援となります。
一方で、帰宅するのが困難でも帰れる人とは別に、被災地が落ち着くまで帰れない人もいます。
出張中に自宅が被災したといったような方々です。
被災地の家族の安否は気になるが、帰りたくても帰れないという状況では、頼れる親族や知人がいればそちらに連絡をして被災地に入れるようになるまで、かくまって貰うしかないでしょう。
しかし、頼りに出来る人が被災地に集中している方には帰れる場所がありません。
自治体や行政組織へと彼らが支援を求めるのは当然ですが、周囲の人々も出来る限りの支援をするようにしましょう。
温かい食事や、毛布、可能であれば寝る場所を提供したりお風呂を貸してあげるだけでも、大きな支援となります。
被災地の家族と全く連絡が取れなくなり、不安を感じている人がいれば話を聞くだけでも支えとなります。
赤の他人を自宅に招き入れるのは、難しい事ですが、ひとりひとりのサポートが大切なのを覚えておきたいですね。
まとめ
・災害時の帰宅困難者が無事に帰れるよう周囲が支えるのも立派な支援活動である
・歩いて帰れる範囲の人だけでなく、帰る場所が被災してしまった方にはより多くの支援が必要である