2018年は年明けから猛烈な寒波が押し寄せ、日本各地で雪が降るといった厳しい冬模様となっています。都心では1月22日から23日にかけて雪が降ったもののすぐに天候が回復し、安心感を覚えたことでしょう。でも、本当に安心・安全と言えるのでしょうか?
明日も雪が予報されております。今回は雪が積もった後や雪解けの頃に気を付けたい、アイスバーン現象について解説します。
アイスバーンとは何か
アイスバーンとは路面凍結のことです。アイスバーンは積もった雪が踏み固められて凍ったり、路面に残った雪解け水が朝方の低気温で凍ったりした時にできます。表面がツルツルとして非常に滑りやすく、事故の原因となりやすい状態です。
アイスバーンができやすいのは冷え込みが強まる夜間・朝方、日照時間が少なくなりがちな日陰です。比較的天候が安定している首都圏や都心でも起こりやすいので、「晴れているから安心」「雪国ではないから大丈夫」など気を緩めないようにしましょう。
アイスバーンで起こる事故と対策
アイスバーンで起こる事故の代表例がスリップによる自動車交通事故と歩行者の転倒事故です。自動車によるスリップ事故は、速度の出しすぎやスタッドレスタイヤ等の冬用タイヤに履き替えていないことが原因で発生します。冬季に運転する時は、積雪のない地域でも油断しないようにしましょう。「スタッドレスタイヤに履き替える」「速度を落として運転する」といった具体的な事故防止策を取りましょう。
歩行者の転倒事故は靴と歩き方で防止することができます。雪の日や夜間・早朝に出かける時は、雪に対応したブーツやすべり止めがついた靴を履くようにしましょう。歩き方は歩幅を狭めて、重心のブレや移動が少なくなるようにしましょう。膝から下を地面に垂直にし、足の裏全体で路面に着地するようにして歩くと転倒しにくくなります。逆に大股で歩く・かかとで着地するといった歩き方は転倒のリスクを高めます。
歩行者の転倒事故は地下道への入り口、バス・タクシー乗り場、横断歩道で発生しています。雪が踏み固められる場所や、雪が溶けたり凍ったりを繰り返す場所は特に注意しましょう。また東京消防庁の調べによると、積雪・路面凍結による転倒事故は降雪の翌日に多く、45歳~84歳の年代に集中していることがわかります。雪が降った翌日に通勤・買い物で出かける時は十分に気を付けてください。高齢者は転倒が大事故につながりかねないので、雪の日やその翌日は不要不急な外出を控えましょう。
まとめ
・アイスバーンは解け残った雪や踏みかためられた雪が氷となって路面に残る現象である
・ツルツルと滑るので、スリップ事故や転倒事故に注意する
・車で走行する時はスタッドレスタイヤを履き、速度を落とす
・歩行者は靴や歩き方を工夫し、転倒防止に努める