今年、2017年の夏は立て続けに豪雨や台風が発生し、全国に爪痕を残していきました。その中でも2017年9月16日から18日にかけて日本列島を横断した台風18号は記憶に新しいですよね。
そして、また大型の台風21号が日本列島に接近しています。
10月はまだまだ台風シーズンの最中ですので、引き続き警戒をする必要があります。今回はこれからの時期に特に気をつける必要がある、秋の台風や嵐の特徴についてご紹介します。
台風はいつ発生するの?
台風というと夏に発生するイメージがありますが、実は季節とは無関係に年中発生しています。ただし、発生した台風の殆どは「東南アジア付近で温帯低気圧に変化する」「日本列島とは別の方向へと向かう」といった事情から、全ての台風が日本列島に到達するというわけではありません。
台風は気圧配置と季節風の影響によって、日本列島に上陸するかどうかが決まります。つまり、台風は気象条件が整えば、季節に関係なく日本列島に上陸する可能性があるのです。ですから、「台風は夏だけに発生する」とは考えず、年間を通じて台風に備えるようにしましょう。
秋の台風の特徴
台風は到来する季節によって特徴があります。気象庁によると、秋に発生する台風には次のような特徴があるとされています。
・日本の南海上で針路を北東へと変え、早いスピードで日本へ来ることが多い
・日本付近の秋雨前線を刺激し、大雨を降らせることがある
このような特徴を持つ台風は「秋台風」と呼ばれています。秋台風は「唐突に日本列島に上陸する」「大量の雨を降らせる」といった危険を伴うことが多く、警戒が必要です。大量の雨は土砂災害や水害に結びつきやすいため、秋台風が日本列島に近づいているという予報が発表された時は、
「自分が住んでいる地区の警報や災害情報に注意する」
「自宅が土砂災害警戒区域に指定されていないか確認する」
「最寄りの避難所を確認する」
「川や海に近づかないようにする」などの、早めはやめの行動を心がけましょう。
秋雨前線による嵐に注意せよ
秋は天候が崩れやすい時期なので、台風以外の嵐にも気をつける必要があります。その中でも秋雨前線によってもたらされる長雨は、大雨と結びつきやすいです。2007年9月15日~18日にかけて岩手県・秋田県・青森県で降った大雨は、死者3名・行方不明者1名・負傷者5名を出すとともに、住宅の倒壊や浸水、土砂災害、農作物に甚大な被害をもたらしました。秋雨前線による嵐もまた災害に結びつきやすいことを記憶しておくとともに、「いつもと違う」と感じた時は、早めに非難するようにしましょう。
事前に備えるためには
秋の台風や嵐に向けた対策は、事前に行うことが大切です。まずはハザードマップを利用して、自宅や職場の周りで起こり得る災害について確認するようにしましょう。もしも土砂災害警戒区域などの避難区域に指定されていた場合は、避難所を確認するとともに、ヘルメットや防災リュックなどを準備しましょう。
避難区域以外の地域であっても、不必要な外出を控えるために、事前に食料や飲料水を準備しておきましょう。また、台風や嵐は停電にも結びつきやすいため、懐中電灯を手の届きやすい場所に置いておくことも効果的です。仕事などで外出しなければならない時は、万が一帰宅できなくなった時を想定し、一日分の着替えを用意しておくとよいでしょう。
まとめ
・秋に発生する「秋台風」は、「早いスピードで日本列島に到達する」「大雨を降らせる」といった特徴がある
・秋台風や秋雨前線による大雨は、災害に結びつきやすい
・自宅や職場が避難区域に指定されていないかを確認する
・台風や秋雨前線がやってきた時は警報に注意するとともに、異変を感じた場合は早めに非難をする
・台風や秋雨前線が近づいている時は、不要不急の外出は控える