新型コロナウイルスの流行により、換気のよい屋外で行うレジャーに注目が集まっています。屋外レジャーの中でも特に人気が高いのがバーベキューですが、痛みやすい食品を扱うため、食中毒に注意しながら行う必要があります。
今回はバーベキューで実践したい食中毒予防法について紹介するので、屋外で調理をする際の参考にしてみてください。
手を洗う
屋外の調理では手洗いが疎かになっていませんか。食中毒は手を介して広がることがあります。調理の前後は必ず手を洗い、食中毒の原因となる細菌やウイルスを洗い流すようにしましょう。
生肉には食中毒の原因となる菌がいます。生肉を扱った後の手洗いも忘れずに行ってください。
手洗いは石鹸を使って丁寧に行います。バーベキューに出かけるときは、ハンドソープや石鹸を携帯するようにしましょう。ポンプ式・固形式の石鹸が用意できないときは、紙石鹸などが便利です。
水道設備が整っていない場所でバーベキューを行う場合は、専用の手洗い場がないことがありますよね。バーベキューに出かけるときは事前に手洗い場の有無を調べるとともに、手洗い場がない場合は手を洗う水を準備したタンク持っていくようにしてください。
手を拭くときはタオルの共用を避け、できるだけペーパータオルを使いましょう。キッチンペーパーなどでも代用できます。
食材の温度管理を行う
食中毒予防のためには、食材を適切な温度で管理することも大事です。温度管理をしないと、食中毒の原因となる雑菌が繁殖しやすくなるからです。
肉・魚介類などはクーラーボックスに入れて持ち運びます。要冷蔵と表示のある食品も、クーラーボックスに入れて運んでください。
冷凍させた食材を解凍させるために、クーラーボックスを開けっ放しにしていませんか?このような行為を行うと食材の温度管理が行き届かなくなり、菌が活発に活動しやすい状況を作り出してしまい、食中毒のリスクを上げることにつながります。解凍を行う場合は、事前に冷蔵庫で行いましょう。
バーベキューに夢中になりクーラーボックスを開けっ放しにする行為、不必要に開閉を繰り返す行為は、食材の温度を適切に管理できなくなるので控えてください。
肉・魚介類の扱いを適切に行う
生肉や生の魚介類には食中毒の原因となる菌や寄生虫がいることがあります。生野菜など火を通さずに食べる食材と隣り合わせにしたり、くっつけたりしないようにしましょう。生肉や生の魚介類の下ごしらえをする際は専用の包丁とまな板を用意し、加熱しない食材を分けておくと安心です。
食中毒の原因となる菌・ウイルス・寄生虫は、火を通すことによって死滅します。肉や魚介類はしっかりと火を通し、表面だけでなく中心部まで火が通っていることを確認してから食べてください。
生肉や魚介類を扱ったトング・箸・トレーなどは、食中毒の原因菌に汚染されていることがあります。焼きあがったあとの食材をつかんだり、加熱しないで食べる食材をつかんだりしないようにしてください。
黄色ブドウ球菌による食中毒を予防しよう
黄色ブドウ球菌は傷口などに多数存在する菌です。ケガをしている人は調理をしないようにしてください。絆創膏などを貼っている場合も同様です。
黄色ブドウ球菌は健康な人の20~30%が保菌していると考えられています。ケガをしていない場合であっても、適切な対応をとって食中毒予防に努めましょう。
黄色ブドウ球菌は手・指・皮膚・鼻・耳などに存在しています。調理前には手洗いをしっかり行って、菌を洗い流しましょう。調理中に髪を触ったり顔を触ったりする行為は控えてください。あらかじめ髪の毛を束ねたりマスクを着用したりすると、触れる機会を減らすことができます。おにぎりはビニール手袋をして握ります。食材も手づかみで取り分けるのではなく、清潔な箸などを使用しましょう。
まとめ
・食材を扱う前には必ず手を洗う
・食材はクーラーボックスに入れ、温度管理を適切に行う
・生肉や生の魚介類は、加熱せずに食べる食材と別に扱う
・生肉や生の魚介類を扱った包丁・まな板・トング・箸などは使いまわさない
・肉や魚介類は生焼けで食べない
・ケガをしている人は調理を控える
参考サイト
◆内閣府食品安全委員会「バーベキューやピクニックでの食中毒にご注意ください」
◆SARAYA「食中毒(黄色ブドウ球菌)とは?」