子どもが小学校に入学すると同時に学校から配られることも多い定番の防犯グッズといえば防犯ブザーです。
なんとなくランドセルに付けているというご家庭も多いのではないでしょうか?
学校・友達の家・塾や習い事など、子どもの行動範囲が広がるにつれ心配になってくるのが“不審者”の存在。
不審者対策としてとても頼りになる防犯ブザーですが、ただ持っているだけでは本来の防犯効果を発揮することはできません。
「防犯ブザーを持たせているから大丈夫よね。」という安易な過信は禁物です。
今回はいざという時に防犯ブザーが効果をしっかり発揮するために、いますぐチェックすべき3つのことをご紹介します。
1.防犯ブザーが作動するかをチェック
平成25年に国民生活センターが発表した調査によると、なんと小学生が使用していた防犯ブザーの半数以上に電池切れや回路の断線などの原因によって音が鳴らないなどの異常が生じていたとか。
電池切れとまでいかなくても、電池が弱くなっていると音量も小さくなってしまいます。
月に1回、防犯ブザーをチェックする日を設け、学年が上がった時には必ず電池交換をするなど家庭でルールを作りましょう。
2.防犯ブザーはショルダーベルトに取り付ける
防犯ブザーを取り付ける場所は、ランドセルやリュックのショルダーベルトの胸の高さがベストです。
この位置ですと直感的に防犯ブザーに手が伸び、操作も容易です。
よく見かける間違いが、ランドセルの側面にぶら下げているケース。
これではとっさの時に手が届きません。
実際に自分で試してみてください。
手を後方斜め後ろに伸ばして強くピンを引く(ボタンを押す)のは、大人が落ち着いた状態であってもとても難しいことがわかりますよね。
また、防犯ブザーを首から下げるのも実はNGです。
遊んでいる最中に遊具に引っかける心配がありますし、犯人が首から下げている防犯ブザーを取り上げようとして首が絞まってしまうリスクがあるためです。
なお、外出のたびに防犯ブザーを付け替えるのは大変なので、ランドセルやよく使うリュックにはそれぞれ専用の防犯ブザーを付けておくと安心ですね。
3.防犯ブザーを使う練習をする
防犯ブザーを使う時というのは、犯罪に遭った時です。
頭が真っ白になっていると思って間違いないでしょう。
そんな状況下でも防犯ブザーを使えるようにするには、常日頃も鳴らす練習をして慣れておくことが必要です。
防災訓練と一緒ですね。
できれば、寸劇仕立てにして練習することをオススメします。
親が不審者役になり、子どもに声をかけ、子どもが逃げ、防犯ブザーを鳴らすところまでを実際にやってみるのです。
防犯ブザーを鳴らす時にうまくピンが引けないとわかれば、防犯ブザーの取り付け位置や紐の長さを調節してあげてください。
なにより防犯ブザーを実際に何度も使うことによって、子どもが防犯ブザーの扱いに慣れることが一番大切です。
月に1度の防犯ブザーの作動チェックにあわせて、定期的に練習しておくといいですね。
防犯ブザーとっておきの使い方
遠くに投げてこそ最大の効果を発揮する
最後におまけとして、筆者が護身術教室で教わった防犯ブザーのとっておきの使い方をご紹介しましょう。
防犯ブザーは鳴らすだけでも防犯効果がありますが、最も効果的なのは鳴っている防犯ブザーを遠くに投げ捨てることです。
投げる方向は自分がこれから逃げる方向の反対側です。
犯人は防犯ブザーの音を止めなくてはと焦り、対象者を追うか、ブザーを止めに行くかで迷います。
その一瞬の隙(すき)を突いて逃げるのです。
以上、子どもの防犯ブザーの正しい使い方についてご紹介してきました。
道具は正しく使ってこそ、最大の効果を発揮します。
善は急げ!早速、いまからお宅にある防犯ブザーのチェックをしてみてはいかがでしょう?
まとめ
◆防犯ブザーが作動するかどうかを定期的に確認する
◆防犯ブザーはランドセルのショルダーベルトの胸の高さにつける
◆防犯ブザーを実際に使って練習し、操作に慣れておく