皆さんは「防災士」という資格をご存知でしょうか?
近年、全国各地で震災が多発した中で注目を浴びている資格で、講座・講習・試験を受けて取得することができます。
先日、2016年11月8日に「第1500回防災士資格試験」がありました。
今回、防仁学編集部の私も試験に挑戦してみましたので、その体験記を全4回にわたり書いていきたいと思います。
防災士とは?
地域の防災活動で中核を担う

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防災士という資格が生まれたのは1995年の阪神淡路大震災がきっかけでした。
阪神淡路大震災では被災した人々が近隣住民や家族の助け合いによって瓦礫に埋もれた人の約8割を助けていた…という教訓から誕生しました。
「地域の防災力を向上させる」という目的の為に「防災」と「減災」に関する知識を身につけて、地域のリーダーとして災害に備える為に作られた資格です。
「NPO法人 日本防災士機構」が認定を行っております。
災害が起こった時には防災士が率先して人命救助や初期対応を行い、被害を最小限に食い止める事が期待されています。
2003年10月に1人目の防災士が誕生してから、現在では10万人以上の有資格者が日本にいます。
どうやって取得するの?
防災士研修センターに問い合わせよう
では防災士になる為には具体的にどのように手続きすればいいのでしょうか。
実際に自分が申し込んだ「防災士研修センター(http://www.bousaishi.net/)」では、受講を予約してから資格取得までは次の4つの行程・手順が必要でした。
1、「救急救命講習」を受講し、資格を取る(4の認証登録申請直前の受講でもOK)
2、自宅学習を行い、課題(レポート)を作成しておく
3、研修講座を受け、試験を受ける
4、防災士資格認証登録申請を行う
以上の流れになります。
料金は消費税込みで総額60,920円でした。
助成金が出る地方自治体や、学割などの割引制度もあります。
直前の救急救命講習申込は人気があり予約が埋まってしまう可能性があります。
余裕をもって早めに申し込みをする様にしましょう。
医師や救急救命士の方や、既に資格を持っている方などは1、「救急救命講習」受講の必要はありません。
救急救命講習には複数の認定団体があるので、最寄りの場所で講習を行っている団体を探しましょう。
(救急救命講習に関しては近日別の記事でレポートいたします)
自宅学習
問題を解きつつ、テキストから学ぶ
講習・試験の予約をすると、早ければ1ヶ月前には防災士研修センターより教本と講習日までの課題が郵送されてきます。
この課題はボリュームがたっぷりあり、100問ほど教本を読みながら解き続けます。
私は教本が届いた日から受講までの期間が短かった為、土日に休日返上でテキストを解き続けて、なんとか受講日ぎりぎりで課題を終わらせる事が出来ました。
出来る限り早めに応募して、余裕を持って課題に取り組んでおく事をオススメいたします。
教本の内容
過去の教訓から対応を学ぶ
防災士の勉強に用いる教本には、過去の災害から学べる事が分かりやすくまとめられています。
大きく分けると以下のような項目です。
1、自らの命を守る「自助」
2、地域で防災活動を行う「共助・協働」
3、災害発生のメカニズムを知る「科学」
4、減災や危機管理の方法を学ぶ「予防・復興」
過去の教訓を交えつつ、様々な想定に対処する知恵が随所に散りばめられています。
また練習問題集も送られてくるので、試験当日までみっちり勉強する事が出来ました。
次回は、防災士の研修講座で行われた内容をご紹介します。
まとめ
◆防災士は地域を守る防災リーダーとなる資格
◆課題提出も必須なので、早めに講習を予約しよう
◆試験前にしっかりとテキスト・問題集で勉強できる