自宅の防犯対策というと、夜間や長期外出中の防犯を想起するでしょう。実際に夜間や長期外出中の自宅の防犯対策はしっかりやっているという方は多いです。
その一方で、昼間や在宅時の防犯対策というと気が緩んでいるのではないでしょうか。
「昼間だから大丈夫」「在宅しているから狙われない」と考えてしまいがちですが、2017年8月23日に名古屋であった立て籠り事件の様に、白昼堂々の犯行や在宅時を狙った居直り強盗などの犯罪が増えてきています。
自宅の防犯対策を徹底するためには、日常の隙を狙った犯罪にも気を配る必要があります。そこで今回は、昼間や在宅時の防犯対策についてご紹介します。
昼間の侵入盗被害は深夜帯に次いで多い
空き巣などの侵入盗は夜間に頻発し、日中の人目のある時間帯は少ないイメージがあるでしょう。
ところが、警視庁の平成27年統計資料「窃盗手口別発生時間帯別認知件数」の「侵入盗」の項目を見ると、10時~12時未満・12時~14時未満・14時~16時未満の時間帯における侵入盗は、0時~2時未満・2時~4時未満・4時~6時未満の時間帯に次いで高い数値を示しています。
日中でも防犯対策をしっかりする必要があると言えるでしょう。
日中の防犯対策4つ
①鍵はきちんとかけておく
「昼間は人目がある」「在宅しているから大丈夫」という安心感から、つい鍵をかけ忘れていませんか?鍵をかけるのは防犯対策の基本中の基本です。
日中の在宅時であっても、基本的には鍵をかけるようにしましょう。
特に窓の鍵は玄関ドアと比較するとかけ忘れてしまいがちなので、「洗濯物を干す」「ガーデニング作業を行う」「近所に回覧板を持っていく」などのちょっとした出入りの間でも、鍵をかける習慣を身につけるようにしましょう。
②窓は開けっぱなしにしない
日中はカビや湿気対策のために窓を開ける機会が多いですよね。
また、エアコンをつけるほどの暑い日が少なくなるこれらかの季節は、窓を開けて自然の風で涼む機会も増えるでしょう。
このように日中は窓を開ける回数が多いですが、窓を開けっぱなしにしてしまうと空き巣犯の侵入経路を作ってしまいます。
窓を開ける時は窓の側を離れずに、侵入者がいないかどうか目を光らせるようにしましょう。
やむを得ない事情で窓の側を離れる時は窓を開ける幅を狭め、なおかつ人が容易に侵入できないように補助鍵や窓ストッパーで固定するといった防犯対策も効果的です。
③レースのカーテンを閉める
採光や開放感を感じるために日中はカーテンを開ける方も多いでしょう。
ところが、カーテンを閉めずにいると外から室内の様子が丸わかりになってしまい、家具の配置場所や貴重品の在処を知られる危険が高まります。
またカーテンを閉めずにいると在宅の有無がわかってしまうため、昼間のちょっとした外出の隙を狙った犯罪や居直り強盗のターゲットになる可能性もありますし、覗き見やストーカー犯罪に繋がる可能性もあります。
犯罪のターゲットになるリスクを減らすためにも、昼間でもレースのカーテンを閉めて、室内での行動や在宅の有無がわからないようにしましょう。
④突然の訪問者に要注意
夜間の訪問者には警戒心を抱く一方で、日中の訪問者には警戒も緩んでしまいがちです。
そうした心の隙を狙い、日中に宅配業者や点検業者を装って犯行に及ぶケースがあります。
心当たりのない訪問者が来た場合はすぐにドアを開けるのではなく、「インターホン越しに用件を確認する」「対応する前にドアスコープで顔を確認する」などの対策を取るようにしましょう。
少しでも不審に感じた場合は決してドアを開けず、「差出人や受取人の名前をインターホン越しに確認する」「来客対応中と言ってその場で対応することは断る」などの方法を採るようにしましょう。
また、侵入盗の中には警察官や水道局員など公的な身分を語って犯行に及ぶケースもあります。
公的機関職員だからといって警戒を緩めるのではなく、「身分証の提示を求める」「本当に職員なのか警察署や水道局に問い合わせる」などの確認作業を行うと間違いがありません。
まとめ
・侵入盗被害は昼間でも多発しているため、日中でも防犯対策を心がける
・不在時だけでなく、在宅時でも鍵をかける
・窓は開けっ放しにしない
・通風時は補助鍵や窓ストッパーを利用して窓を勝手に開けられないようにする
・外から室内の様子を探られないために、レースのカーテンで目隠しをする
・突然の訪問者はすぐに対応せず、要件を確認する
・心当たりがない場合は、決してドアを開けない