「防犯ネット」という言葉には、実は2通りの意味があります。
一つは、「防犯網」とでもいうべきもので、閉店後のお店にかかっていたり、自転車の前のカゴにつけたりするもの。
そしてもう一つは、「防犯のためのインターネット」です。
今回は前者、そのなかでも特に、「自転車の前かごにつけるもの」について取り上げます。
防犯ネットとはどういうもの?
防犯ネットとは、上でもお話ししましたが、自転車の前のカゴに取り付ける網を指します。
これは一口に「防犯ネット」と言っていますが、実はその種類はさまざまです。格子状になっている網のものもあれば、自転車の前カゴ全体をすっぽりと覆いつくしてしまうタイプのボックス型もあります(これを「網」と呼ぶかどうかは議論の分かれるところではありますが)
ちょっと変わったところでは、巾着型になっているかわいらしいものもあります。
現在は通販などでも気軽に取り寄せることができるようになりました。単純に「防犯」だけに焦点を当てたものだけでなく、愛らしさを前面に押し出したものもあり、選ぶ楽しみもあります。
防犯ネットのメリット
防犯ネットを使うことには、いくつかのメリットがあります。
まず、ひったくりを予防できるということ。自転車に乗っている人に後ろからバイクで近付き、カゴに入っているカバンをひったくっていくという手口は昔からあるものですが、これを予防できます。このため、警察でも、「自転車の前かごに防犯ネットをつけること」を推奨しています。
また、がたつきの多い道であってもカバンが飛び出てしまうのを防ぐことができますし、カバー型のものであれば雨が降りこむのを防いでもくれます。
防犯ネットのデメリット
しかしながら、「防犯ネットをつけていれば絶対に安全か」というと、決してそんなことはありません。
2007年にはすでに、「防犯ネットを切り裂いてカバンを奪う」という手口が報告されています。防犯ネットの種類や素材にもよりますが、ナイフを使えば簡単に引き裂けてしまうものもあります。このため、過信は禁物です。
ただ、「カゴに覆いがしてある」という事実は、ひったくり犯にとってはかなり面倒なものです。たとえ切り付けるにしてもその分時間や手間がかかりますし、心理的な抵抗感も大きいもの。やはり、つけておくに越したことはないでしょう。
まとめ
・「防犯ネット」という言葉にはいろんな意味がある
・自転車に取り付けるものは、ひったくり犯の犯行を予防したり、カバンの飛び出しを防げたりする
・しかしこれは万能なものではない。ナイフで引き裂かれた例もある
・もっとも、これを利用することで奪いにくくなるのはたしかである。