空き巣にとって、もっとも入りやすい侵入箇所は「窓」です。このため、ここの防犯についてはしっかりと考えておかなければなりません。
「外側からの防犯」「内側からの防犯」について見てきましたが、ここからは特に「防犯フィルム」について紹介していきます。
防犯フィルムの役割とは

防犯フィルムとは、窓ガラスを侵入者や災害から守る目的で作られたものです。この防犯フィルムを貼りつけておくと、ハンマーなどで窓を叩かれても窓が破壊されにくくなります。このフィルムは多層・多重構造をしており、それによって窓ガラスの強度を高めるわけです。
「窓を叩いて割り、そこから手を突っ込んで窓のカギを外す」というようなやり方が取りにくくなるのが防犯フィルムの特徴です。もちろん、「防犯フィルムを付けていれば絶対に窓が割れない」というわけではありませんが、侵入にかかる時間はとても長くなります。侵入犯は、物音や時間が長くなることを怖がりますから、このフィルムを貼りつけておけば、窓破壊~侵入のリスクは大きく下がると言えるでしょう。
防犯フィルムの注意点

しかし防犯フィルムには注意点もあります。
まず、「窓のフィルム」にはたくさんの種類があること。UVカットやプライバシー保護を目的としたフィルムと間違えないようにしてください。また、飛散を防止するタイプのフィルムは、一見すると防犯フィルムと間違えそうになりますが、これはあくまで「飛散を防止するもの」であり、防犯の役目はないと考えるのが妥当です。
もう一つの点は、「防犯フィルムはあくまで窓を壊して入ってくる侵入者に対するものである」ということです。一戸建ての家に入る空き巣は、その55パーセントが窓を破って入ってきます。しかし、夜間に寝静まったときに入ってくる泥棒などは、「そもそもカギがしまっていないところから入ってくる」というものが多く、これが75パーセントを超えています。
どれほど優れた防犯フィルムであっても、無施錠であれば無意味です。過信することなく、「カギの閉め忘れ」というヒューマンエラーをなくすことが大切です。
まとめ
・防犯フィルムは、多重構造をしており、窓を強く保つ
・これによって侵入犯の侵入を抑制できる
・フィルムには何種類もの種類があるから間違えないように
・「窓にかかる衝撃」に対しては効果を示すが、当然、「カギの閉め忘れ」には効果を示さない
・有効なものではあるが、過信は禁物