災害用に家庭に食料や水を備蓄しているという人は多いでしょう。そのほか、懐中電灯やラジオ、乾電池に持ち運びできるスマホの充電グッズなども備蓄としてはポピュラーかもしれません。でも、ビニール袋も実は忘れずに備蓄しておきたいものだと言えるのです。ビニール袋はいざという時にとても使える防災グッズ。大きいものと小さいもの、両方そろえておけば調理やトイレ、防寒や水がめにと大活躍します。ぜひ大袋で備蓄しておきたいビニール袋ですが、早速その使い方を紹介しましょう。
いざという時の水がめに
災害時に水道が止まったら、配給の水をもらいにいかなくてはなりません。また、水道がまだ出るうちに家じゅうの水を貯められるものに水を貯めておきたい場合も出てくるでしょう。その場合、ポリタンクがいっぱいだった時でもバケツや段ボールなどの入れ物にビニール袋をしけば水がめになります。入れ物に敷く場合は、二重にすれば更に丈夫になります。
簡易トイレの材料に
大地震後などに下水道が使えなくなると、トイレに困ることになります。その場合、トイレの便器とビニール袋で、緊急用トイレを作るという方法があります。作り方は、まず洋式便器の便座をあげ、便器をビニール袋でおおいます。これは、上に更にかけるビニール袋に、トイレの底にあるたまった水がつかないようにするためです。そして、便座を下してそこにまたビニール袋をかけます。次に、新聞紙を四つ折りにし、くしゃくしゃと丸めた後伸ばして四隅を少し内側に折り曲げ、袋の底に敷きます。同じような新聞紙をもう一つ作り、縦と横の向きを変更して上に敷きます。また新聞紙を用意して、短冊状に切り裂きます。更に切り裂いた新聞紙をくしゃくしゃにして、袋の中に詰めたら、そこに用を足します。使用後は、便座にかぶせたビニール袋だけを取り除いて、空気を抜き、口をしばってゴミ回収が来るまでポリバケツなどに入れて保管します。保管には、密閉できるゴミバケツが便利です。また、トイレに使うビニール袋は、中身が見えないよう黒いものもよいでしょう。
物資を運ぶのにも使える
災害の時に、配給される物資をもらう場合、大きなバッグがあればいいのですが、ない場合でもビニール袋で代用できます。配布場所から避難場所までが遠い場合でも、袋が一つあるだけで便利です。
保温効果を利用してポンチョに
寒いのに家族分の防寒衣類がなかった場合、ビニール袋に穴をあけてポンチョの様に使えば、寒さをしのぐことができます。雨合羽の代わりにもなるでしょう。
小さいビニール袋は調理にも
災害時に水道が止まると、洗い物はできるだけ控えることになります。そんな時に重宝するのが小さい方のビニール袋。ボールの代わりに使ったり、食器にかぶせて使ったりということができます。また、手洗い用の水を節約するために、調理自体をビニール袋をかぶせた手で行うこともできます。ビニール袋は、普段から調理するのに使っているという人も多いでしょう。肉の下味付けや野菜の浅漬けにも大活躍のポリ袋は、災害用にもう一パック、多めに備えておきましょう。
スマホや携帯電話を入れておくバッグに
ジップロックなどのチャック付き袋は、スマートフォンや携帯電話を入れておくのに便利です。突然の雨で貴重な情報源であるこれらの機器が使えなくなることを未然に防ぐこともできます。
まとめ
・ビニール袋は、大小合わせて備蓄に入れておきたい
・大きめのビニール袋は、水がめ・緊急用トイレ・物資運び・防寒に使える
・小さめのビニール袋は、調理に使える
・チャック付きビニール袋は、スマホや携帯を入れるのにも使える
参考サイト
◆緊急用トイレの作り方(NPO法人日本トイレ研究所)