東日本大震災以降、防災意識の高まりから防災グッズを備蓄する家庭が増えています。防災グッズを準備する上で見落とされがちなのは「季節」です。避難生活を送る環境は季節によって異なるため、防災グッズは基本的なグッズに加え季節に特化したグッズも備えておくと、より安心と言えるでしょう。今回は冬に特化した防災グッズについてご紹介します。
防寒具
冬の避難生活は寒さとの戦いです。災害の規模が軽微であったとしても、停電・ガス管の破損など、暖房器具が使用できない可能性があります。通行止めや混乱によって、石油燃料が調達できないことも予想されます。これらの状況から、冬の防災グッズには防寒具が必須と言えるでしょう。
防寒具としてポピュラーなのは毛布です。毛布を備蓄する時は薄くて保温性に優れているものが適しています。災害備蓄用毛布(防災毛布)は薄くて暖かいだけでなく、燃えにくい素材で作られています。これから毛布を備蓄する人は、災害備蓄毛布の購入を検討しましょう。
また、毛布が備蓄できない時はアルミブランケットもオススメです。毛布よりも軽く、収納性に優れています。アルミブランケットで体全体を覆うことによって、体温の低下を防ぐことができます。
使い捨てカイロ
手軽に体をあたためることができる使い捨てカイロは、冬に用意しておきたい防災グッズです。使い捨てカイロには貼るタイプ・貼らないタイプがあります。状況に応じて使えるように、備蓄する時は両方を揃えておきましょう。
使い捨てカイロを備蓄する時は、数と使用期限に気を付けましょう。数は1週間~10日分×人数分を備蓄しておくと安心です。使用期限が過ぎた使い捨てカイロは劣化によって十分に温まらない可能性があります。日頃から使い捨てカイロを備蓄している人はこの機会に使用期限を確認し、期限が切れていた場合は交換しておきましょう。
アルミシート
アルミには優れた断熱効果があります。冬の防災グッズではアルミシートを準備しておくと様々な場面で活躍します。アルミブランケットの代用品として使うことができますし、窓を覆うことによって冷気をシャットすることもできるでしょう。
アルミシートは就寝時にも役立ちます。避難所では冷たい床の上で寝なければならない場面もあるでしょう。その時に床にアルミシートを敷けば、床からの冷気をカットできます。
加熱パック
冬はあたたかい食べ物が食べたくなりますよね。あたたかい食べ物を摂取することは、体を内部からあたためることにも繋がります。とはいっても、ガスや電気が途絶えている状況下では、あたたかいものを摂取することは難しくなります。そこで役立つのが加熱パックです。
加熱パックとは化学物質で出来た発熱剤に少量の水を加えることによって化学反応を起こし、火や電気が使えない状況でも食品をあたためることを可能にします。缶詰などの非常食と一緒に備蓄しておくと、いざという時に役立つでしょう。
まとめ
・防災グッズは基本的なグッズに加え、季節に特化したグッズも並行して備蓄する
・冬は毛布、アルミブランケット、使い捨てカイロなど体をあたためるグッズを備蓄する
・アルミシートは窓や床からの冷気をシャットするのに便利である
・加熱パックを備蓄しておくと、非常食をあたためることができる