防災グッズは必要なものを備えるだけでなく、備えたものを定期的に確認し、いつでも活用できる状態にしておくことが大切です。必要なものはシーズンや家族構成など、様々な事情によってその都度変化します。また、食料などは消費期限を迎えることもあるでしょう。
今回は筆者の実体験をもとに、防災グッズや備蓄品の見直しポイントについてお伝えします。
食料
食料には賞味期限(消費期限)があります。期限切れの食品は、いざという時に食べることができなくなってしまうため、日頃からチェックしておきたいポイントです。筆者は非常用持ち出し袋に入れておいたクッキーの賞味期限が切れていた経験があり、それ以降頻繁にチェックするようにしています。飴やチョコレートなどは期限内であっても、暑さで溶けてしまうなど状態が変化することがあります。いつも食べられる状態のものを備蓄しておくようにしましょう。
食料の限切れを防ぐためには、期限を確認する日を決めてみましょう。筆者は月に1度行っています。また、備蓄している食品の数量と消費期限を書き出し、冷蔵庫に貼っています。こうすることにより、期限が迫っている食品を一目でチェックすることにつながっています。
ローリングストックをしている食品は、100円均一のアイテムを活用しながら整理し、賞味期限が近い食品を手前に移動させ、新しく買ってきた食品は奥に置くようにしています。手前のものから消費することによって、賞味期限切れを防ぐことができます。また、整理することでストック数を確認しやすくなり、補充のタイミングがつかみやすくなります。
薬・お薬手帳の情報
薬にも使用期限があります。期限切れの薬は十分な効果が得られないことや、成分が変質してしまうことがあります。ローリングストック法も活用しながら、必ず期限内の薬を準備しておきましょう。
開封済みの薬は使用期限にかかわらず、早めに使い切ることが推奨されています。非常用持ち出し袋の中に備蓄しておく際は、未開封のものがおすすめです。
お薬手帳のコピーは、最新の情報に更新しておく必要があります。新しく薬を処方されたタイミングでコピーをとりなおしてください。
電池を使った製品
懐中電灯、携帯ラジオ、スマホの簡易充電器など、乾電池を使用する防災グッズは多いですよね。電池切れで使えない事態を防ぐために、定期的に確認しましょう。
乾電池そのものにも使用期限があります。備蓄している乾電池の使用期限を確認し、期限が近づいてきた場合は新しいものと交換しておきましょう。
筆者の経験談
筆者の家では、災害や停電に備えて使い捨てカイロを備蓄しています。非常用持ち出し袋の中に入れっぱなしにしていたところ、使用期限が切れていました。試しに開封して使ってみたら、表示時間よりもだいぶ短い時間しか使えませんでした。この経験から、使い捨てカイロの使用期限をしっかり確認する必要があると感じました。カイロを頻繁に使用する冬場は、ローリングストックをすることによって期限切れを防いでいます。
水道管の凍結によって入浴ができなかったときに、備蓄していた体用ウェットシートを開封・使用しました。中身が残っていたため、そのまま蓋をして非常用持ち出し袋の中にしまいました。半年後、非常用持ち出し袋を点検した際にウェットシートの中身も確認したところ、シートが乾燥してしまい、使える状態ではありませんでした。ウェットティッシュやウェットシートなどは蓋をしっかり閉めて保存することが大切であると学びました。開封したものは早めに使い、長期保管する場合は、未開封のものがよいと考えます。
夏場に落雷の影響で停電し、エアコンが長時間使えなくなった時に、クールタオルと叩いて割る保冷剤を使用して乗り切りました。この経験から、災害に備えるためには、季節に即したものも準備しておくことが大事だと感じました。
備蓄をするときは、家族構成を意識することも必要なのではないでしょうか。乾パンの賞味期限が近づいたため家族で食べたところ、歯が悪い高齢家族は、硬くて食べることができませんでした。それ以来、乾パンの代わりにビスケットを備蓄しています。乳幼児のいる家庭は粉ミルクやレトルトの離乳食を準備しておきましょう。高齢者のいる家庭は、レトルトの介護食なども活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
・食料の賞味期限を確認しよう
・チョコレートなど状態が変わりやすいものもチェックし、交換しよう
・お薬手帳の情報や薬なども新しいものに交換しておく
・電池を使う製品は、使えるかどうか実際に確認しておく
・電池そのものの使用期限も確認する
・季節に即したものを準備しておくと役立つ
・食料備蓄は、家族構成に応じたものを意識しよう