全世界で新型コロナウイルスと戦っている現在、卑劣にも新型コロナウイルスに関連した詐欺や押し売りも広まっています。新型コロナウイルスによる非常事態は、詐欺師にとって、犯罪を行いやすい条件がそろってしまっているのです。スーパーの品不足や勤め先の業績悪化等冷静さを失ってしまう日常、外出を自粛せざるを得ないため家にいる時間の長いことや周囲の人々との交流機会減少、保証やウイルス検査等国からの連絡があっても不自然でない状況等が、犯罪を行いやすい条件に当たります。本記事では、新型コロナウイルスに関連する詐欺の例と気を付けるべきポイントを見ていきます。是非、最大限の警戒をしてください。
新型コロナウイルスに関連した詐欺の例と対処方法
新型コロナウイルスに関連した詐欺の例とそれぞれの対処方法を見ていきます。
・品不足に関連した詐欺

2020年4月現在、新型コロナウイルスの流行に伴ってマスクや消毒液等の品薄が続いています。どこのスーパーや薬局を訪れても「マスク売り切れ」「アルコール売り切れ」の文字を見ると落胆してしまうところです。
そうした中で、ふとスマホやパソコンのメールに、「アルコールを入荷しました」というタイトルのメールが届くとどうでしょう?気になってメールを開いてしまいませんか?
詐欺のメールは大抵、「購入のためにはこちらにお電話ください・アクセスしてください」と、メールに記載の電話番号への連絡やURLへのアクセスを促します。
それらは、詐欺師につながる電話番号、詐欺師の作ったサイトのURLです。電話連絡した場合は電話の会話で誘導し、支払いと称してお金を銀行振り込みさせのです。サイトにアクセスした場合は、支払い手続きとしてクレジットカードやネットバンキング等オンラインで、詐欺師の口座にお金を振りこませるのです。
また、その場ではお金を騙し取らず、クレジットカード番号や銀行口座番号を聞きだしたり詐欺師のサイト上に記入させたり等個人情報を抜き取って、後々の詐欺に利用する場合もあります。
以上は、品不足になっている商品で興味を持たせ、お金の振り込みやフィッシングにつなげる詐欺です。
「本当にアルコールを購入できるのなら、この機会を逃すのはもったいない」と思う方もいるでしょう。その場合、メールに記載の電話番号に連絡したりURLにアクセスをするのでなく、メールに記載の企業名や官公庁名を自分でネット検索して、公式ホームページに記載の電話番号に連絡して確かめてください。詐欺師はメールに信ぴょう性を持たせるため、有名企業や団体の名を語ることも多いので、ネット検索で詐欺かどうか確かめることも可能ということです。
また、詐欺師は有名企業とそっくりの偽サイトを作る技術も持っています。メール記載のURLへアクセスしたところ有名企業のサイトが表示されたとしても、信じてはいけません。やはり、自分でネット検索しましょう。
また、有名企業の名でなく知らない個人や知らない企業からのメールならば、相手にしないことです。どうしても気になるなら、やはりメールに記載の電話番号に連絡したりURLにアクセスせず、メール記載の個人名や企業名、文言を自分でネット検索をしてください。
・新型コロナウイルスに関連した投資

「新型コロナウイルスの流行により金の相場が上がるから金を購入しないか?」という、不審な電話がかかってきたという例もあります。
過去の事例を見ても、有事の際は安全資産とされる金の相場が上昇することはよくあります。よって金の値段が上昇するという話しは、全くの嘘ではないでしょう。金以外にも、製薬会社の株が上がる等今後いろいろな投資話も出てきそうです。
重要なのは、儲かるかどうかではありません。見ず知らずの相手から持ちかけられた投資話しに乗るべきではないということが重要なのです。自身の勤める企業の業績悪化等、投資話に救いを求めたい場合もあるでしょうが、過去の例を見ても電話での投資詐欺は、幾例もありますよ。
・新型コロナウイルスに関連する検査の詐欺
厚生労働省や市区町村の職員を名乗る者から、「あなたは感染が疑われるから検査を受けてほしい」という電話がかかってきた例もあります。
平時なら、官公庁や企業職員が電話をかけてくるなんて疑わしいと思えますけど、政府が接触減を呼び掛けられている現在なら、信じてしまうところです。
重要なのは、電話の相手を本物の職員であると、簡単には信じないことです。相手の所属部署と名前を訪ねてメモし、ネット検索等して自分で調べた官公庁の電話番号にかけて、メモした部署名と個人名を確かめることです。
・新型コロナウイルスに関連する助成金等の詐欺
新型コロナウイルスによる景気や雇用悪化に伴い、国は助成金や給付金を出す方針です。「助成金」ということばがニュースで頻繁に登場する現在、「あなたは助成金の対象」等と電話がかかってきたという例もあります。
もしそんな電話がかかってきた場合もやはり、電話の相手を本物の職員であると簡単には信じず、相手の所属部署と名前を訪ねてメモし、ネット検索等して自分で調べた官公庁の電話番号にかけて、メモした部署名と個人名を確かめることは重要です。
新型コロナウイルス関連の詐欺に合わないために

以上見てきたように、電話の相手、メールの相手をまずは疑うことです。自分でネット検索等して調べた官公庁や企業の電話番号に連絡し、確認を取ってください。高齢者等は、ネット検索をすぐにはできないかもしれません。高齢のご両親には、上記のような電話がかかってきたら、即断即決せず一旦電話を切って息子娘に連絡する、という取り決めも大事です。
まとめ
・新型コロナウイルス関連の詐欺は、品不足・勤め先の業績悪化・自粛で家にいる・官公庁等から連絡があっても不思議でないことにつけこんだものが多い。
・マスク等品不足になっている商品を販売できるという内容から興味を引き、フィッシングや振り込みにつなげる詐欺がある。
・新型コロナウイルスで、金投資を持ちかける不審な電話があった例がある。
・新型コロナウイルス検査要請に関する不審な電話がかかった例がある。
・新型コロナウイルスに関する助成金が出るという文言をきっかけにした不審な電話があった。
・見ず知らずの相手からの電話やメールの内容を信じない。
・見ず知らずの相手からの投資等お金の話しには乗らない。
・有名企業や公的機関職員を名乗る者からの電話やメールはなりすましを疑う。
・有名企業や公的機関職員を名乗る者からの電話やメールの内容がどうしても気になるのなら、電話で伝えられた連絡先に連絡せずまたメールに記載のURLにアクセスせず、インターネットで検索する等自分で企業や公的機関の電話番号を調べて確かめる。
・ネット検索できない高齢者には、電話に即断即決せず息子娘に連絡するという取り決めも大事。
参考サイト
◆厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関して厚生労働省を装った詐欺にご注意ください。」
◆国民生活センター「新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報)」
◆朝日新聞「「マスクある」「無料」 便乗詐欺か、不審メール相次ぐ」