「泥棒はどんなに気をつけていても、その気になればどんなやり方でも入ってくる」と思っている人も多いのではないでしょうか。
たしかにそれはその通りで、泥棒の「技術」と防犯の技術はいたちごっこのところもあります。
しかし「泥棒が入りやすい家、入りにくい家」があるのは事実です。
そして「一軒家」と「マンション・アパート」では防犯対策も大きく変わってきます。
今回はそれぞれのパターンにおける、「泥棒の入りにくい家」について見ていきましょう。
一軒家の防犯対策は「音」
「塀」や「照明」も併用しよう
一軒家の防犯対策において、一つのキーワードとなるのが「音」です。
泥棒は音の出るものを嫌います。
自分の存在が発見されやすくなりますし、不意に起きた音にビックリしてしまうこともあるからです。
まずやりたいのが、出入り口になりそうな窓や扉の辺りに玉砂利を敷き詰めることです。
この玉砂利は、どんなに慎重に歩いても「じゃりじゃり」と音がします。
そのため中の人も気づきやすくなりますし、泥棒も警戒します。
犬を飼うのも有効です。
特に、不審者を見つけたら吠える番犬が理想的です。
犬の鳴き声は非常に大きく、泥棒が嫌う音の一つです。
犬を飼うのが現実的ではない場合は、防犯センサーやアラームを取り付けたいところです。
商品によって異なりますが、基本的には窓が開いたり窓ガラスに衝撃が走ったりしたときに大きな音で知らせてくれます。
値段もまちまちですが、1,000円~5,000円程度で販売されています。
また、泥棒は人間の目につきにくいところから侵入します。
その際に注意したいのが「塀」の存在です。
高くそびえたつ塀は、泥棒の侵入を阻みます。
しかし一度中に入られてしまうと、周囲の目から泥棒の姿を隠す「泥棒の味方」に早変わりしてしまいます。
そのため、やみくもにコンクリートやレンガで塀を高く作るというのは、場合によっては考えものです。
もっともよいのは、竹などの素材で格子状に作ることです。
これらは泥棒の侵入を阻む効果もあるとともに、塀の内側に入った後もある程度は外からも見えますから、泥棒にとって入りにくい環境になります。
また、入ってきたときにぱっと外回りの照明がつくようになっている家も嫌われます。
こちらもセンサー式の照明が防犯グッズとして販売されていますので、玄関先だけではなく庭や裏口などにも設置をご検討ください。
明るく目につきやすい場所を泥棒は嫌いますので、玄関灯などで家の周りを明るく保っておくことは有効です。
マンション・アパートの防犯対策
正しい物件選びが最重要
マンションやアパートなどの場合、一軒家のような対策はなかなかとれません。
玉砂利を勝手に敷くことはできませんし、動物禁止の物件も多いからです。
「塀」も「照明」も個人の力ではどうしようもないことがあります。
マンションやアパートの防犯に大切なのは、何よりも「物件選び」です。
入口がオートロックになっているか、郵便受けはカギつきか、防犯カメラは設置されているかを確認しましょう。
管理人が常駐しているマンションは、特に安全性が高くなります。
入居時には必ずカギが付け替えられているかを確認しましょう。
「前の住人」が同じカギを持っていて、侵入されるケースがあります。
現在もっとも防犯性が高いといわれているカギは指紋認証キーです。
「指をあてているときに襲われたら意味がない」という指摘もありますが、それはどのカギでも同じことが言えます。
指紋認証キーはもっとも安全なカギだと言われていますが、これが標準仕様のマンションはそれほど多くありません。
防犯性の面で次に挙げられるのは「ディンプルキー」でしょう。
ディンプルキーとはカギにつけられたくぼみを使って開けるタイプのもので、複製が難しいのが特徴です。
複製が難しいため合鍵をつくるのに普通の鍵よりもお金がかかるという面もありますが、できれば防犯対策を優先しましょう。
窓は鉄格子が備わっているタイプがベターです。
特に1階にお住まいを希望される方は、窓をチェックしてください。
どうしても鉄格子がないという場合には、防犯フィルムなどで窓を割れにくくした上に必ず2重ロックをしましょう。
泥棒が侵入しやすいとされる1階や最上階、廊下の突き当りにある部屋はできるだけ避けましょう。
お隣の部屋が引っ越した直後などは泥棒にとって見つかるリスクが低くなるチャンスですので、十分に警戒が必要です。
ただし、これだけの防犯対策をしても泥棒は完全には防げません。
もっとも怖いのは「人間のミス」です。
泥棒の侵入方法のうちのなんと46パーセントを、「カギのかけ忘れ」が占めています。
どんなに防犯的にしっかりしたカギでも、かかっていなければ何の意味もありませんよね?
普段から「防犯」を心がけて、十分にご注意ください。
まとめ
・一軒家とマンション・アパートではできる泥棒対策が違う
・一軒家では防犯グッズをうまく使って、「音」「照明」などで防犯を
・マンション・アパートの防犯には「物件選び」が最重要
・カギのかけ忘れにはご注意を!
参考URL
ママの防犯事情① 美和ロック株式会社
空き巣・泥棒の被害を受けやすい家の特徴とその防犯対策 鍵開け/交換/修理マイスター
泥棒対策!侵入されやすい家とは? セコム防犯ブログ
一人暮らし「安全・安心」な住まいの選び方 あんしんライフnavi セコム株式会社