防災に関して色々なサイトが、国の予算を投じて作成されていることを、多くの方が把握していません。今回ご紹介する「e-Gov(イーガブ)ポータル」もその中の一つです。e-Govポータルは、総務省によって運営されていますが、各府省を横断する形で窓口が一元化されています。今回は、国が提供しているe-Govポータルを、ご紹介しましょう。
総務省が運営する「電子政府の総合窓口」
e-Govポータルは「イーガブポータル」と読みます。国の各府省の電子申請・届出などの案内・受付窓口を一元化することを目的として作られていて、運営は総務省が行っています。縦割り行政と良く皮肉られていますが、このe-Govポータルは各府省の全ての電子申請関係を取りまとめているので、「電子政府の総合窓口」とも呼ばれています。
e-Govポータルのメインサービスは5つ
e-Govポータルでのメインサービスは、電子申請・法令検索・パブリックコメント・文書管理・個人情報保護の5つです。先ず電子申請ですが、このサービスは「厚生労働省・国土交通省・金融庁・経済産業省」に対しての電子申請を行うサービスです。2021年10月31日現在の、e-Gov電子申請サービスで申請可能な手続の件数は、厚生労働省が最も多く3,474件となっています。ですが、一般の方が利用するのでなく、主に企業や社会労務士の方が利用するシーンが多いでしょう。法令検索サービスは、ワード検索にて現在施行されている法律を閲覧することが可能なサービスです。
例えば、「災害」のワードで検索すると、労働者災害補償保険法や災害救助法などがズラリと表示されます。閲覧したい法律名をクリックすると、その法律の全文が表示される仕組みです。
パブリックコメントは、政府関連の規定や条例などに対して、意見を求めるものです。内容を確認して異論があれば、該当の省庁に対して自分の意見を述べることができます。文書管理は、行政文書やファイル管理簿の検索ができます。個人情報保護は、個人情報ファイル簿の検索ができますが、これらも一般の方はほとんど使わないサービスでしょう。
一般の方に便利な情報発信サービス
e-Govポータルは、各府庁の垣根を越えて各サービスを一元化しているサイトです。そのため、情報発信も垣根を超えた発信がされています。災害情報は国土交通省・内閣官房・総務省・内閣府・首相官邸が発信する情報がまとめられています。環境情報では、国土交通省・環境省・資源エネルギー庁・経済産業省などが発信する情報がまとめられているなど、インターネットで検索するよりも、e-Govポータルの「行政サービス・施策に関する情報」から情報を入手する方が、質の高い情報を得ることが可能です。
カテゴリは16種類
e-Govポータルの「行政サービス・施策に関する情報」のカテゴリは、全部で16種類あります。
1:災害・非常事態
2:環境
3:地方創生
4:子ども・教育
5:健康
6:雇用・労働
7:観光・海外渡航
8:家族・社会
9:法令・くらしの安心
10:資産形成・税
11:ビジネス・産業
12:補助金等の受給
13:国土
14:デジタル行政
15:政府について
16:政府機関関連情報
防災情報からはさまざまな情報にアクセスが可能
「災害・非常事態」のカテゴリから、防災情報を確認すると「防災の手引き」を見ることができます。浸水ナビをクリックすると、「地点別浸水シミュレーション検索システム」にアクセスが可能。重ねるハザードマップや防災教育ポータルなど、国が提供している防災関連のポータルサイトへの直リンクが整理されているので、カンタンにアクセスするこが可能です。補助金や助成金、給付金などについてもまとめられているので、直ぐに必要なサイトにアクセスができます。
暇つぶしをしながら知識を学ぶことができる
e-Govポータルのメインサービスは、法律を探すこと以外は一般の方ではなかなか使う機会がないと思われます。ですが、情報については大変有意義な情報ばかり整理されているので、使ってみると面白いです。政府系の情報を得ることができるので、普段ではワード検索でヒットしてもあまり見ないサイトでも、よく見てみると意外に役に立つ情報が見つかったりもします。電車通勤など暇な時に覗いてみると、話題のネタを拾うことができるかも知れません。
まとめ
・e-Govポータルは総務省が運営する「電子政府の総合窓口」
・メインのサービスは一般ではあまり利用しない
・「行政サービス・施策に関する情報」は16のカテゴリで提供される
・意外に面白いサイトが見つかるかも知れない