もしも地震が発生した時に、あなたが高いビルの中にいた場合の正しい避難方法はご存知ですか?
普段は一軒家にお住まいの方でも、職場やレジャー・旅行などで高いビルに長い時間滞在することはありませんか?
災害時は高層ビルならではのリスクと避難方法があるということなので、調べてみました。
高層ビル内で地震に遭遇したら
地震発生! その時どうする?
まず高層ビルの場合、下層階よりも上層階のほうが大きく揺れます。
しかもビルの揺れはなかなかおさまらない事があります。
実際に2011年の大震災では東京の高層ビル群がゆらゆらと長い間揺れ続ける様子がたくさんの方に確認され、動画がYouTubeなどに数多くアップされました。
揺れている間はパニックになりがちですが、揺れが収まるまではできるだけ周りに大きな物がない場所で身をかがめ、頭を落下物から守って耐えましょう。
この時、要注意なのがキャスター付きのコピー機や机・イスです。
思いがけない方向から移動してくることもあるので、決して近寄らないように注意しましょう。
できればエレベーターホールなど比較的広く大きな物の少ない場所で、頭を守りながら身をかがめてください。
もしも動けなくなったら……
車酔いしやすい方は高層ビル特有の大きな揺れで酔ってしまい、目が回ったり気分が悪くなったりすることも考えられます。
突然の落下物を避けきれず、大きな怪我を負ってしまう可能性もあるでしょう。
立って歩けない場合は早めに周りの複数の人に助けを求めることが必要です。
歩けない方を見つけたときも同様に、周りの複数の人に助けを求めてください。
この時、決して1人ではなく複数の人で救助を行うよう心がけましょう。
救助活動は1人で行うと効率が悪く、救助者も要救助者もリスクが高まる傾向があります。
揺れが収まったら
揺れが収まってからその場にとどまるか、避難するかを判断します。
館内放送があった場合は、その指示に従ってください。
地震の直後は電気ケーブルの断線などで思いがけない場所から火の手が上がる危険があります。
火元がわからないが焦げ臭い場合は、初期消火活動の難しい見えない場所で火の手が上がっている可能性があります。
ただちに避難を開始したほうが良いでしょう。
また、1981年(昭和56年)5月以前に建築されたビルは耐震基準が低い可能性があります。
築35年以上を目安に、太い柱に×(バツ)型のヒビが深く入っているようであれば、すぐにビルからの避難を開始しましょう。
ビルから避難する際にはエレベーターを使ってはいけません。
どんなに高いビルでも非常階段で避難してください。
できれば階段を歩きやすい履きなれたスニーカーを職場に1足用意しておいたほうがいいでしょう。
ビルから外に出る場合、外壁やタイル・窓ガラスなどが剥がれ落ちてくる危険があります。
十分に落下物に注意してください。
ただし比較的新しいビル内で安全が確認できれば、その場にとどまる判断をしたほうがいい場合があります。
大災害直後はパニックが起きて駅や道路がたいへん混雑し避難が困難な場合や、ビルの倒壊に巻き込まれるなどの2次災害に巻き込まれる恐れがあります。
被災した場所が自宅ではない場合でも、すぐに帰宅せずに様子をみたほうがいいこともありますので冷静な判断を心がけましょう。
まとめ
上記のように、高層ビル内で地震に遭遇してもすぐに避難が必要な場合とその場に留まったほうがいい場合があります。
体験したことのないような大きな長い揺れになる可能性もありますが、慌てず冷静に行動することを心掛けたいですね。
参考サイト
◆内閣府防災情報のページ 特集 「もしも」のために今、できること 災害をイメージし、防災につながる行動へ【アクション編】