年末年始は、飲む機会が増えて参ります。忘年会や新年会、仕事上の付き合いばかりではなく知人・友人とも楽しい時間を過ごす機会が増えてくるでしょう。しかし、楽しい時間を過ごした後、自宅まで帰る途中には様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
どの様なトラブルがあるのか、トラブルを回避する注意点について、まとめてみました。
アルコールの効用と弊害
アルコールの効用は少量であれば、血行が良くなり新陳代謝が活発になったり、食欲増進やストレス緩和に役立つものであります。またアルコールは脳の中でも進化した部分から作用し始めるため、緊張緩和や抑制機能が緩くなることによりコミュニケーションが円滑になるとも言われております。
この反面、対外的には抑制機能の低下により周囲とのトラブルを起こしやすくなってきます。
しかし飲み過ぎれば自分自身への影響として、集中力の低下から嘔吐や言語障害、意識障害、更に進むと昏睡状態から呼吸停止になり最悪の場合は死に至る事もあります。
この様に、諸刃の剣となり得るお酒、飲酒後のトラブル等について考えてみます。
飲酒(酒気帯び)運転
宴会に出掛ける時、飲む前であれば「帰りは代行運転を頼もう」とか「車を置いて帰ろう」と考えて自家用車で出掛ける人もいると思います。しかし、帰りがけに代行運転業者が捕まらなかったり、「酔いが醒めたから大丈夫」と勝手に判断して運転してしまう事が考えられます。飲酒(酒気帯び)運転は絶対にやってはいけない事です。特に年末年始を含めて混み合う季節に代行運転を利用しようと考えた時は、事前予約をしておく事が必要ですね。
また、周りに対して「今日は代行運転で帰る」事を伝えておく事によって同僚が引き留めてくれる事もありますね。
喧嘩(トラブル)
1次会から2次会、宴会からの帰り道など周りは飲酒した人で溢れている状況が多くみられます。普通の時であればトラブルに至らない些細な出来事でも、アルコールの影響で抑制機能が低下しているとトラブルに発展してしまう可能性があります。軽く接触した程度でも小競り合いになり、駅のホーム等で突き落としたりすれば助かったとしても「殺人未遂」容疑で検挙される場合があります。
人通りの少ない公園のベンチ等で寝込んでしまえば「オヤジ狩り」や窃盗の被害に遭う可能性が出てきます。
トラブル回避のためには、深夜時間帯の徘徊をしない事と皆で行動する事が必要です。
遅い時間になればなるほど、自分だけではなく周囲も酔いと疲労が蓄積されてきます。
団体で行動していれば、予期せぬ事象に巻き込まれたり、一人ベンチで寝込んでしまう事もないでしょう。
前の職場では、4つのSが重なると犯罪等に巻き込まれる可能性が高くなると指導しておりました。
因みに4つのSとは、Sake(酒)、Shinnya(深夜)、Single(独り)、Sukebegogoro(スケベ心)です。
自らトラブルを起こさないだけではなく、巻き込まれない為にどうすれば良いのかを考えて気を付けるようにしましょう。
痴漢
アルコールが入ると、理性のブレーキが効かなく本能が表に出てくる事が多くなります。
電車や人混みの中で異性に触れたり、後を付けて行くような行為は許されるものではありません。
酔っぱらって意識がハッキリとしていない時に間違いを犯さない為には、楽しみながらも飲酒量を適切にコントロールする事が大切です。また、自分の限界を超えてしまったと感じた場合は、タクシーの利用、ホテルや知人宅への宿泊をお勧めします。
自分がやっていない行為でも、冤罪に巻き込まれる可能性は決して否定する事は出来ません。
窃盗(遺失物横領)
無事に最寄駅に着いた時でも家に帰るまでは安心出来ません。自宅が駅から遠く、終バス後の時間で歩きを余儀なくされた場合に、使ってなく捨てられている様な自転車があれば、つい利用してしまいたくなる事があるかも知れません。しかし、この行為はれっきとした犯罪です。窃盗にあたるか遺失物横領にあたるかは、自転車のおかれた状態によりますが、何れにせよ犯罪行為であることに変わりはありません。また、飲酒後の帰り道ですので自転車の飲酒運転で併せて検挙される可能性もあります。
※自転車については酒気帯び運転の規定が無いため、飲酒運転で検挙される事になります。
終バス後の帰宅は、タクシーの利用や迎えに来てもらう、または頑張って歩くしかありません。
事故(被害者)
飲酒後に帰宅する時に、もう一つ気を付けなければならない事は、交通事故です。
飲酒量が多ければ千鳥足で歩いたり、道の中央を歩く事によって交通事故に遭う可能性が高まります。また意外に多い事故が飲酒後における路上での寝込みです。
飲酒量が適量を超えれば眠気から意識障害、そして昏睡へと繋がります。路上で寝込んで車に魅かれた事故も何度か耳にした事があります。
タクシーの利用や迎えに来てもらったり適切な場所で休憩する事が必要ですね。
家に帰ってから気を付ける事
無事、自宅に帰ったとしても安心は出来ません。
帰宅後に入浴すれば、ヒートショックに起因する突然死や、転倒による怪我、浴槽内での寝込み等危険がイッパイです。
自動のお風呂であれば問題はありませんが、旧タイプのお風呂では火をつけっ放しにしたまま忘れてしまう事もあります。
もう一つ忘れてならない事は「寝タバコ」です。火事を起こせば自分の命のみならず、周りに被害を及ぼす事になります。
家族との協力が必要ですが、一人暮らしの人は自分で十分に注意しなければなりません。
楽しい、忘年会・新年会もチョットした不注意で大変な事になってしまいます。
少しづつの注意で事故に遭ったり、事故を起こさない様に気を付けて楽しい年末年始をお過ごしください。
まとめ
・飲酒は適量を超えれば健康被害が起こる
・酒気帯び(飲酒)運転は絶対しない
・喧嘩(トラブル)に巻き込まれないよう気を付ける
・痴漢はしないだけでなく、その様な状況は極力避ける
・放置自転車だからといって、乗って帰らない
・帰宅途中の交通事故に気を付ける
・帰宅後は、入浴、火の取り扱い、寝タバコに気を付ける
参考サイト
◆防仁学「冬場の避難生活では要注意! ヒートショックの対処法について」
◆防仁学「熱いお風呂には気を付けろ! ヒートショックによる症状と対策とは」
◆防仁学「乾燥する冬の太平洋側はとくに「火の用心」! 火事・火災の原因と予防ポイント
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