ゲリラ豪雨は短時間に大量の雨が降ることから、災害が発生することがあります。また、インフラにも影響を与えることがあり、警戒する必要があると言えるでしょう。
今回はゲリラ豪雨が発生したときの注意点についてお伝えします。
ゲリラ豪雨とは
ゲリラ豪雨とは突発的に発生するにわか雨や集中豪雨のことを、軍事の奇襲などを意味する「ゲリラ」に例えた表現です。ゲリラ豪雨は正式な気象用語ではありません。気象用語では「局地的大雨」という言葉を用いて注意を呼び掛けています。ゲリラ豪雨という言葉が用いられたときは、局地的大雨と同じ警戒をするとよいでしょう。
ゲリラ豪雨は「強い雨が急激に降る」「狭い範囲に短時間で大量の雨を降らせる」という特徴があります。これらの特徴は、「河川の増水や氾濫」「洪水」「浸水」「崖崩れ」「土砂災害」などの災害につながる恐れがあり、注意が必要です。
ゲリラ豪雨はインフラ設備にも影響を与えます。過去のゲリラ豪雨では「落雷による停電」「水道設備の破損による断水」「電車の運転見合わせ」などが発生しています。
このように、ゲリラ豪雨には命や生活を脅かすリスクがあります。「大雨が降るだけ」など甘く考えず、危機意識をもって対応する必要があると言えるでしょう。
ゲリラ豪雨から身を守るための注意点
①危険な場所から立ち去る
ゲリラ豪雨が発生すると、河川の水位が急激に上昇します。水難事故に巻き込まれるリスクが高くなるので、近づかないようにしましょう。河川の側にいる場合は、安全な場所にすみやかに避難してください。
過去のゲリラ豪雨では、崖崩れなどの土砂災害も発生しています。ゲリラ豪雨が予想されるときは、崖などの危険な場所に近づかないでください。
②気象情報をチェックする
ゲリラ豪雨から身を守るためには気象情報をこまめにチェックし、急激な天候変化にすばやく対応することが大切です。天気予報はテレビやラジオのほか、スマホなどでも確認できます。外出先でもチェックしてみましょう。
ゲリラ豪雨が降る前兆として、「冷たい風が吹く」「黒やグレーの雲が立ち込める」「空が急に暗くなる」「雷の光や音がする」などの現象が起こることがあります。これらの前兆が見られるときは注意してください。
ゲリラ豪雨に伴い、注意報や警報が発令されることがあります。これらの情報をチェックし、必要な場合は避難を視野に入れて行動しましょう。
③歩行中の注意点
ゲリラ豪雨は傘が役に立たないことがあります。無理に歩き続けるとずぶ濡れになり、体調不良を引き起こす原因となるでしょう。他にも、足元が悪くなることによる転倒リスクや、雨水を処理できずマンホールの蓋が外れてしまった場所での落下事故などが予想されます。商業施設や公的機関などの建物内に避難し、豪雨が通り過ぎるのを待ちましょう。
④運転中の注意点
車を運転している場合は、交通事故と冠水に注意が必要です。ゲリラ豪雨に遭遇すると、ワイパーが追い付かず、視界不良になります。安全な場所に車を停めて豪雨が過ぎ去るのを待ちましょう。
やむを得ず運転を続ける場合は速度を落とし、慎重な運転を行います。高速で運転をするとハイドロプレーニング現象が発生し、車をコントロールできなくなって危険だからです。周囲に自分の存在を知らせるために、ライトを点灯させることも忘れないでください。
冠水している場所を走行すると、車が動かなくなってしまうことがあります。高架下、周囲よりも低くなっている場所、川沿いなど、冠水のリスクが高い場所は避けて走行しましょう。
⑤日頃からの備えが大切
ゲリラ豪雨は交通機関に影響を与えることがあります。過去にはゲリラ豪雨が原因で、車内や駅で数時間以上待機することになった事例が発生しています。飲料水・食料・スマホの簡易充電池などを持ち歩き、万が一に備えましょう。
豪雨の中の外出は、事故に巻き込まれるリスクを高めます。不要不急の外出をしなくてもいいように、自宅に食料などを備蓄しておくようにしましょう。
ゲリラ豪雨は突然の停電や断水などを引き起こすことがあります。不測の事態に対応できるように、日頃から停電や断水への備えも行っておきましょう。
まとめ
・ゲリラ豪雨には災害のリスクがある
・停電や断水などインフラ設備に影響を与えることもある
・大雨が予想されるときは、危険な場所に近づかない
・天気予報をこまめにチェックし、必要な場合は避難の準備をする
・歩行中にゲリラ豪雨に遭遇したら、建物内に避難する
・運転中に遭遇したら安全な場所に車を停止させるか、速度を落とした慎重な運転をする
・豪雨への備えは日ごろから行っておく