ギャンブルは、必ず胴元が勝つようにできています。そうでなければ、商売形態として成り立たないからです。
ただ、「ほかの人は負けているが、そこでつぎこまれたお金をあなただけは得ることができる」として情報を提供しようとする業者がいます。
これは当然、詐欺です。このような詐欺を、特に「ギャンブル必勝情報提供名目」と言います。
ギャンブル必勝情報提供名目の概要と手口

ギャンブル必勝情報提供名目は、
「宝くじのあたり番号を事前に知ることができる」
「パチンコやスロットで、確実に勝てる方法を教える」
「競馬で勝つ馬の情報を教える」
などのような誘い文句でターゲットに接触します。そして、その前段階として、保証金を支払えといったり、会員登録料を求めたり、情報提供料を納めるように持ちかけたりします。
賭け事ですから、当然当たれば多額の金額が入ってきます。
このため、人によっては、「多少の投資はやむを得ない」と考え、「あとで賭けに勝てば取り戻せる」としてお金を振り込んでしまうことがあるのです。これがギャンブル必勝情報提供名目の難しさです
当たらないし、さらに巻き上げられる可能性もある

競馬やパチンコ・スロットなどの場合は、実際にこの情報の通りやって外れたときには「直前に情報漏えいが起きた」「監査が入った」などと言って追求を交わすケースがよく見られます。
また、最初に振り込んだ段階で、「このターゲットは搾り取れる」と判断されるため、さらに追加で「より有用性の高い情報」をちらつかせられ、さらなる振り込みに誘導する場合もあります。
宝くじの場合も似たようなものです。
ただこちらの場合は、いち早く宝くじの番号をインターネットなどで入手し、ターゲットに電話を掛けてきます。そして、「私が今から言った番号をメモしておき、翌日の新聞で確かめてください」などと持ち掛けます。
紙面での発表は、インターネット発表や抽選会場での発表より遅れます。そのため、紙面でしか宝くじのあたり番号を確認しない人にとっては、「事前に宝くじの当選番号を知っていたんだ」と思い込ませることが可能です。
「実際の数字と一致しているから、この情報は本物だ」とターゲットに錯誤させ、お金をだまし取ろうとしてきます。
まとめ
・ギャンブル必勝情報提供名目とは、「ギャンブルや宝くじに確実に当たる情報を提供するから、情報量などを払え」と持ち掛けてくるものである
・ギャンブル必勝情報提供名目に限ったことではないが、一度払うと、次もターゲットになる
・宝くじの場合は、インターネットで確かめたあたり番号をメモしておき、翌日の新聞発表と突合させて、あたかも事前に番号がわかっていたかのように錯誤させる方法もとられる