115年前の明日、1902年(明治35年)1月23日は、映画「八甲田山」(原作:新田次郎『八甲田山死の彷徨』)に出てくる青森歩兵第5連隊が雪中行軍を開始した日です。この雪中行軍は「日露戦争」の準備の一環として「冬季・寒冷地における戦い」に備えるため計画・実施されたものでありました。
北日本及び日本海側では冬場に入ると雪が降り積もったり突然雷が起きたりと不安定な日が多くなります。
日本はその地形と位置の関係から、太平洋側と日本海側で大きく天候が異なります。
冬場に注意したい気象状況を落雷や豪雪といった特徴別に調べました。
北日本及び日本海側では冬場に入ると雪が降り積もったり突然雷が起きたりと不安定な日が多くなります。
日本はその地形と位置の関係から、太平洋側と日本海側で大きく天候が異なります。
冬場に注意したい気象状況を落雷や豪雪といった特徴別に調べました。
落雷が起きる気象状況
時間を問わず発生する

これは暖流である対馬海流の上空に大陸からの冷たい寒気が流れ込むことで、日本海から水分が補給されると同時に、大気が不安定になることにより夏の積乱雲と同様に雷が発生し易くなるものであります。特徴としては夏の雷雲と違い、雲の背が低く上空まで発達していなく雷を伴っていないように見えますが、大きなエネルギーを持っている事であります。
この季節、北陸方面の飛行場に離発着する航空機は計器飛行方式で飛行中も、雷による被害を避けるために、極力雲を避けて飛行致します。
冬の雷について興味のある方は、小松空港の気象も担当している航空自衛隊小松基地の小松地方気象隊でも勤務し、長年冬の雷について研究してきた道本光一郎氏(防衛大学校25期、第21代日本大気電気学会会長)が書いた「冬季雷の科学」(コロナ社)をお勧めします。
豪雪が起きる気象状況
山地付近は要注意

これと異なり、寒気の中心が日本海に入り込んだ時は、沿岸の近くで雲が発達し雪を降らせるため平野部においても大雪になります。人里で大雪が降るため「里雪」と呼ばれる事があります。
悪天候の予兆
天気図や雨雲レーダーを参考に
日本海側で起こる冬場の落雷や豪雪に関して、確実にいつ起こるか知るすべはありませんが、予兆を知る方法はあります。
それは西高東低の冬型気圧配置になっているかどうかを天気図で確認する事です。
天気図で日本列島を縦分けするような等圧線が現れると西高東低の気圧配置になっている可能性があるので、西側が高気圧か東側が低気圧か確認する様にしましょう。
特に上空の気温が低い場合には豪雪になる可能性が高まります。
また、衛星画像で見ると山岳地の手前だけでなく、太平洋側で一旦途絶えている雲も、太平洋上で再び筋状の雲を確認する事ができます。このような時は冬型の気圧配置が強くなっている徴候であり、落雷や豪雪に対する注意が必要です。
また気象庁が公表している高層天気図(アジア500hPa・300hPa高度・気温・風・等風速線天気図)で上空の寒気の状態を知る事が出来ます。高層天気図(北半球500hPa高度・気温天気図)を見慣れてこれば今後の寒気の動きも予想できるようになりますよ。
この寒気が日本海に入り込む予報がされている時は、平野部でも豪雪に注意する必要があります。
脊梁山脈の途切れている場所では季節風が大きな山に遮られないため、太平洋側まで雪を運ぶことが多くなります。関ケ原から濃尾平野にかけては一つの通り道になっていますね。
気象庁のレーダー・ナウキャストでは落雷の危険度を確認出来る為、こちらもチェックすれば役に立ちますね。
悪天候に見舞われてから対応するより、事前に予測し備える事が重要です。
天気をコントロールする事は出来ませんが、落雷や豪雪の徴候を掴んで、上手に自然と付き合うようにしましょう。
まとめ
・冬の日本海側は落雷や豪雪が起こりやすい
・冬の雷は北陸地方を中心とした日本海側沿岸部で起こりやすい
・豪雪は奥羽山脈付近の日本海側で起こりやすい
・悪天候の徴候を掴んで早めの対策をしよう
・冬の雷は北陸地方を中心とした日本海側沿岸部で起こりやすい
・豪雪は奥羽山脈付近の日本海側で起こりやすい
・悪天候の徴候を掴んで早めの対策をしよう