社会に出ると、学生のころ以上に理不尽な思いをしたり、納得のいかない状況に身を置くことになったりする…いうのはよく言われる話です。
これの真偽の程はともかく、学生の頃は出にくかった問題に直面することはたびたびあります。
今回はそのなかから、「ハラスメント」について取り上げましょう。
ハラスメントとは何か
「セクシャルハラスメント」「アルコールハラスメント」「モラルハラスメント」などのように、現在は「ハラスメント」という言葉が世の中でよく取り上げられています。そのため多くの人がこの単語を聞いたことがあるでしょう。ただ、詳しく説明できる人はあまりいないかもしれません。
ハラスメント(harassment)とは、簡単に言えば、「いやがらせ」ということです。
本人が嫌がっているにも関わらず、侮辱的な言葉を投げかけたり、相手を傷つけたりする行動を取ったりすることを指します。
この「ハラスメント」は「女性だけが対象になるものだ」と思われてしまいがちですが、実際には男性がターゲットになることもあります。また、ハラスメントのなかには、女性よりも男性の方が多くターゲットになっているものもあります。
大切なのは被害者の感情です
しばしば誤解されるのですが、ハラスメントにおいてもっとも大切なのは、「それを受けた人がどう感じるか」です。
これは特に「セクハラ」が分かりやすいでしょう。
相手の肩をいきなりもんだり、相手の恋愛経験をしつこく聞いたりすることは一般的にはセクハラにあたるとされています。
しかしそれを受けた相手が、「部下の私の疲れまで考えてくれているなんていい人だな」「話しやすい雰囲気を作ってくれているんだな」と心の底から思っているのであれば、それはいやがらせにはあたりません。
しかし加害者側が悪気なくやっていたとしても、被害者側がそれを不快だと感じれば、同じ行動をしていてもハラスメントにあたります。
新入社員のころは特に、「これが社会というものなのだろうか」「とても嫌だけれど空気を乱したくなくて言えない……」と考えてしまいがちです。しかしそうしているうちにどんどん状況が悪化してしまうこともあります。
「自分もハラスメントの対象となるのだ」という心をもつことによって、これらのリスクを下げることができます。
まとめ
・ハラスメントとは「いやがらせ」を指す
・男女問わずに被害者となりうる
・大切なのは被害者の感情