「洪水対策、どんなことが行われている?~工事編」 では、「工事」の観点から洪水対策について見ていきました。
ここからは、ハザードマップなどのように、「工事以外の洪水対策」について紹介していきます。
ハザードマップとはどんなもの?
洪水対策において、「ハザードマップ」は欠かすことのできないアイテムです。
ハザードマップは、「災害予測のための地図」「災害予想地図」などのように訳されます。
ごく簡単にいうのであれば、「災害が起こったとき、その地域はどれくらいの危険があるのか」を記した地図だということになるでしょう。
洪水関係でいうのであれば、「この地域は危険が大きく、非常に浸水しやすい」「この地域は比較的浸水が軽くて済むと予想される」というようなことが記されています。
また、ハザードマップに書かれているのは、「その地域の危険性」だけではありません。
どのように逃げるべきなのか、避難場所はどこなのかなどについてもきちんと記されています。
「危険な地域」を知る意味と活用方法
「自分が住んでいる地域が危険な場所である」「避難経路を知っている」ということは、災害のときにあなたの命を守る有効な知識となり得ます。自分が危ないところに住んでいるということを自覚しているのであれば、災害が起きた時には早めの脱出を心がけることができるでしょう。また、避難経路や避難場所を知っていればすばやく冷静に行動ができます。
もちろん、ハザードマップで「比較的リスクが低い」とされているところであっても、絶対に安全とは限りません。
また、ハザードマップで学習をしていても災害によって突然被害を受けることはもちろんあります。
ただそれでも、ハザードマップをしっかり読み込むことでリスクは下げられます。
災害が起こったまさにその時に見るのでは、遅きに失する可能性もあります。平時にしっかりと学んでおきましょう。
ちなみに自治体では、上に関連して、非常に危険な地域の場合、そこに新しく建物を建てることを禁じることで洪水対策としているところもあります。
洪水対策の工事は、自治体などが主導して行います。
しかし、「ハザードマップによる洪水対策」は、私たち自身が取り組んでいける洪水対策なのです。
まとめ
・ハザードマップは、災害における危険度を記したマップである
・避難経路や避難場所も記されている
・平時にこれを勉強しておくことで心構えができるし、緊急時の対応もスムーズになる
参考サイト
◆長崎県:「洪水被害を防ぐために」