災害は自宅にいるときに起こるとは限りません。職場や外出先などで被災した場合、交通機関の停止や規制により、帰宅困難者となることもあるでしょう。
東日本大震災が起こった時に、首都圏では515万人の帰宅困難者が発生しました。このことを教訓とし、帰宅困難者になったときの備えをすることも、災害対策を考えるうえで必要なことなのではないでしょうか。今回は帰宅困難者対策として持ち歩きたいものについてお伝えするので、日々の防災対策に取り入れてみませんか?
モバイルバッテリー
スマホは情報収集や連絡手段として欠かせないものですよね。災害時は停電の影響などで充電ができなくなります。日頃からモバイルバッテリーを持ち歩き、万が一のときに充電できる状況を整えておきましょう。
モバイルバッテリーは容量の大きいものを選ぶと、充電できる回数が増えます。軽量のものは持ち歩くのに適しています。自分に適したものを選びましょう。
モバイルバッテリーは万が一のときに使える状態にしておくことが大切です。定期的に点検をしてください。スマホとバッテリーをつなぐケーブルの劣化具合なども確認しておきましょう。
地図
徒歩で帰宅することになったときは、「どの道を通るのか」「どれくらいの距離があるのか」「途中に立ち寄ることができる施設があるのか」という点を確認する必要があります。災害時は何が起こるかわからないため、想定していたルートが通れなくなり別のルートで帰宅しなければならない可能性もあるでしょう。自宅までの正確な道筋を理解し、また不測の事態に備えるためにも、地図を準備しておきましょう。
地図はスマホのアプリを使って表示させればいいと考えてしまいがちですよね。スマホを使って地図を表示すると電池を消費しますし、通信が安定せず思ったように表示されないことも考えられます。できる限り紙媒体の地図を用意しておきましょう。
ライト
停電に備えて、ライトも準備しておきましょう。徒歩で帰宅をする場合は、停電で街灯が消えていることがあります。足元をしっかり照らすことができるライトを準備してください。
ライトはサイズ・重さ・光の強さなどを確認してから購入すると安心ですね。スマホの充電器と一体型になったものや、手動で発電できる機能がついているものもあります。自分が使いやすいものを選ぶようにしましょう。
携帯ラジオ
ラジオは情報収集に役立ちます。スマホでラジオを聴くこともできますが、電池の消費量を考えると、別に用意しておくことをおすすめします。
食料・水
帰宅困難者支援のために食料や飲料水を備蓄する事業所が増えていますが、いざというときに備えて自分で用意しておくことも大切ですね。移動中に被災することもあるので、バッグの中にも食料や水を準備しておきましょう。軽量で持ち歩きしやすいエネルギー補給食品や、500ミリリットルペットボトルの水などを入れておくと安心です。
レインコート
雨が降った時のために、レインコートを準備しておきましょう。傘は手がふさがってしまうため、災害時の使用は控えましょう。
季節や個人に応じて準備するものを変えよう
冬場は体が冷えてしまうことが予想されるので、使い捨てカイロなどを持ち歩きましょう。夏場は熱中症に備え、冷感タオルなどを準備しておくといいですね。
災害時に必要なものは季節によって変わります。また、人それぞれ必要なものも変わるでしょう。定期的に内容を見直し、その時に即したものを持ち歩くようにしましょう。
長時間滞在する場所にも備えをしよう
帰宅困難者になったときのことを想定し、必要なものをリュックサックに入れて、会社など長時間滞在する場所に置いておくことも検討しましょう。
特に靴の準備をしておいてください。革靴やハイヒールは長時間の歩行に適していないので、スニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。
まとめ
・モバイルバッテリーを持ち歩き、スマホを充電できるようにする
・徒歩帰宅に備えて、紙媒体の地図を用意しよう
・ライトを持ち歩き、灯りを確保する
・季節によって持ち歩くものを交換しよう
・必要なグッズや徒歩帰宅用の靴を、会社など長時間滞在する場所に備えておく