災害から身を守るためにも、自己判断で早めに避難をすることが求められています。避難を開始する目安として役立つのは、各自治体が災害の発生が高まった時に発令する避難情報です。避難情報にはいくつかの種類があるため、正しく理解しておく必要があります。
今回は自治体が発令する避難情報の種類と内容についてお伝しますので、大規模災害が続いている今だからこそ、避難情報の種類についてもう一度確認しておきましょう。
避難情報の種類3つ
内閣防災情報ページによると、各自治体から発令される避難情報は以下の3つにわけることができます。
①避難準備・高齢者等準備開始
避難準備・高齢者等準備開始は、「避難勧告や避難指示(緊急)を発令することが予想される場合」に発令される避難情報で、災害が発生する可能性が高まった時に発令されます。
避難準備・高齢者等準備開始が発令された場合、避難に時間がかかる人(高齢者・障がいのある方・乳幼児)とその保護者・支援者は、避難を開始しましょう。それ以外の人は「防災グッズを手元に置く」「避難経路を確認する」「家族に連絡を入れる」など、いつでも避難できるように避難準備を整えるようにしましょう。
②避難勧告
避難勧告は、「災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合」に発令されます。避難勧告が発令される時は、命の危険を伴う災害の発生が身に迫っている状況ですので、速やかに避難を開始してください。
③避難指示(緊急)
避難指示(緊急)は、「災害が発生するなど状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合」に発令されます。「緊急」という言葉に代表されるように、災害による人的被害がかなり差し迫った状況です。避難勧告よりも一層緊急性がある避難情報です。
本来は避難指示(緊急)が発令される時点で避難が完了していることが望ましいですが、避難ができていない人はすぐに避難してください。
事前の準備と早めの避難を心がけよう
避難情報は必ずしも段階を経て発令されるわけではありません。突然避難勧告や避難指示(緊急)が発令されることもあるでしょう。つまり、いざという時には避難準備をする時間がないかもしれませんし、避難情報が発令されてから避難準備を開始したのでは間に合わないことも考えられます。命を守るためにも、速やかに避難を開始できるように、日頃から防災グッズを準備しておくようにしましょう。
災害は種類によって避難先が変わります。「地震の時は○○に避難する、台風や水害の時は××に避難する」など、災害の種類と避難先を日頃から確認し、避難情報が発令された時に避難場所まで速やかに避難できるようにしておきましょう。
また、避難情報が発令されていない時でも、身の危険を感じたりおかしいと感じたりした場合は、速やかに避難を開始してください。自分で早めに正確な判断を下すことが、命を守ることにつながります。
まとめ
・避難情報は「避難準備・高齢者等準備開始」「避難勧告」「避難指示(緊急)」の三段階ある
・速やかに避難できるように、日頃から防災グッズや避難経路の確認をする
・避難情報が発令されていなくても、身の危険を感じた時は早めに避難を開始する
参考サイト
◆内閣府・防災情報のページ:「避難勧告等に関するガイドラインの改定(平成29年1月31日)」