災害などにより、避難所での生活を余儀なくされるのはどこにいても起こりうることです。
初めての体験という人が大多数のため、戸惑うことも多いでしょう。
災害から逃れ無事避難はできても、自宅が危険な状態であったり全壊するなどして長期間、避難所生活を繰ることになる場合もあります。
そこで今回は、避難所での生活に役立つ防災知識と防犯対策についていくつかご紹介したいと思います。
避難所で役立つ防災知識
自分の居住地区の避難所を確認しておく
災害で自宅にいることが困難になった場合、一時的に滞在できる避難所は、その地域の学校や体育館・公民館などの施設に設定されています。
また公共施設の避難所のほか、介護が必要な高齢者や障がい者などを受け入れる福祉避難所(二次避難所)というものもあります。
福祉避難所は、バリアフリーやポータブルトイレなどの設備が整っていることもあります。
災害に備えて自分の居住地区の避難所、また必要であれば福祉避難所を把握しておきましょう。
【参考サイト】厚生労働省|災害救助・救援対策
郵便局に「避難先届」を提出し、郵便物を転送
災害後に自宅ではない場所で避難している場合、郵便局に「避難先届」を提出することで郵便物を転送してもらうことが可能です。
避難所に提出用の書類が備え付けられることもありますので、早めに提出しておくと良いでしょう。
配達が始まれば、親類などからの物資も手元に届きやすくなると考えられますし、電話などでのコミュニケーションが簡単にとれない場合にも手紙でのやり取りができ、お互いに安心できるでしょう。
日本郵便にて避難先届先に転送するサービスが公開されています。
【参考サイト】日本郵便|避難先届
避難所で役立つ防犯対策
災害後には盗難や窃盗が増える
地震などの災害の後には、残念ながら盗難などの犯罪が増える傾向にあると言われています。
通常の住宅での生活だけでなく、多くの人が集まる避難所での生活でも同じようなトラブルが起こる可能性はあるでしょう。
貴重品や身分証、キャッシュカードなどはどんな時も肌身離さず生活をするように心がけましょう。
また共同生活の中でどのような人が紛れているかわからないため、女性や子供の単独行動はできるだけ避けましょう。
怪しい人物を見かけた場合には、警察などに連絡することも考えましょう。
現金はあった方が良い?
災害後の避難所で生活をする場合にも、近隣のコンビニやスーパーで在庫商品などが販売される場合があります。
1人ひとつなどの制限はされるかもしれませんが、防災用の食べ物などを準備していたとしてもそれを持たずに避難することになる可能性はあるため、多少でも現金は持っておいた方が便利でしょう。
自動販売機や公衆電話を使用する場合にも必要になるかもしれません。
また避難所の中で必要な物を人に分けてもらう場合にも、現金を持っていると頼みやすいと考えられます。
防犯対策をしっかり意識しつつ、現金もある程度は用意しておいた方がいいでしょう。
災害後の手続きを円滑にするためにしておきたいこと
災害で被災した場合には、現金が必要になってもキャッシュカードや通帳が手元にない場合があるでしょう。
そんな場合にも、免許証など身分を証明できるものがあれば、一定額まで預貯金を引き出すことが可能になる場合があります。
そのため、身分証明書はいつでも肌身離さず持っておくと安心です。
または保険証やクレジットカード・免許証など必要な書類の番号の控えを避難袋に入れておくのも良い方法でしょう。
ただし、コピーは他人に悪用される可能性があるため、できれば避けた方が良いでしょう。
このように災害への備えは一時的な食料や水だけではなく、その後の生活をスムーズにするための備えも必要です。
避難所に入ることも想定して、しっかりと備えをしておきましょう。
まとめ
・災害時のために居住地域の避難所や福祉避難所の場所を確認しておく
・避難先届を出すことで郵便でのやり取りが増える避難生活に役立つ
・災害が起こった後は治安が悪くなると考え、注意深く生活をする
・ある程度の現金を災害後の避難時のために用意しておく
・災害への備えは食料だけではなく、その後の生活をスムーズにするための備えも必要