日本は地震大国です。
災害はいつどこで発生するか分かりません。
あなたはどこにいても冷静に正しい行動がとれますか?
自宅には万全の備えをしているから大丈夫とは限りません。
通勤やちょっとした外出中に災害に遭遇してしまうことだってあるのです。
まずは身の安全そして落ち着くこと

これはどこで災害に遭遇しても、すべての人に共通していることです。
地震発生直後は保身第一です。
とにかく自分の身を守ることが先決です。
落ち着いて冷静沈着に行動していきます。
通勤や外出中は家屋の倒壊や落下物に十分注意して、頭部を守っていきましょう。
屋外で遭遇した際、これだけは注意したいこと
・ひび割れたビルやマンションの外装やタイルなどの落下物
・切れたり垂れ下がっている電線
・ガラスや看板、ネオンサインなど高いところからの落下物
・倒壊した家屋のブロック塀や石壁、門柱など
・地震に関連した二次的被害、火災や津波など
地震発生直後はとかくパニックになりがちですが、建物や塀、電柱、自動販売機などから素早く離れることです。
まずは身の安全を確保することです。
移動中の備え7選
毎日持参するあなたのカバンの中身、災害対策はできていますか?
最低限、これだけは常備しておきたい0次の備え7選を私なりに挙げてみました。
0次の備え:外出時にいつも持ち歩く物
1次の備え:非常時に避難所などへ持ち出す物
2次の備え:自宅に常備しておく物
①財布&身元を保証するもの
②携帯電話やスマートフォン
ここで忘れがちなのが充電器です。
私たち災害支援ナースは充電器も常備するよう義務付けられています。
③常備薬
④ホイッスル
これは瓦礫やエレベーターに閉じ込められた際、ホイッスルを鳴らすことで生存率を上げるとても優れた物です。
女性の場合は性犯罪の防止にも役立ってきます。
スマートフォンのアプリを使って、ホイッスルをインストールしておくこともできます。
⑤使い捨てマスク
⑥飲食物
⑦ハンカチ&ポケットティッシュ
上はあくまでも私個人の見解です。
季節によっても0次の備えは当然ながら変わってきますし個人差もあります。
状況に応じて上手に対応していきましょう。
災害発生、被災場所別の対応法

こんな場所で地震に遭遇したら?
慌てないためにもそれぞれの場所に応じた正しい行動を把握していきましょう。
・デパートやスーパー、コンビニ
地震の揺れによって、商品を陳列している棚が倒れてくる可能性があります。
ショッピングカゴなどで頭部を守り、体を低くして落ち着いて避難しましょう。
・エレベーターの中
最近のエレベーターは地震の揺れを感知すると、自動的に最寄りの階に停止するシステムになっています。
自動で停止しない場合は、すべての階のボタンを押して停止した階で外に出ます。
万が一閉じ込められた場合は、非常ボタンやインターホンで外部と連絡をとってレスキューを待ちます。
天井などから無理に脱出することは危険なため絶対にやめましょう。
・市街地
窓ガラスや看板などの落下物に注意します。
バッグなどで頭部を守りながら建物から離れていきましょう。
頭部を保護するバッグは、頭に密着せずに少し離して保護すると、衝撃を和らげることができます。
・地下街
地下街は地上で遭遇した場合よりもバニックになりがちですが、地下街は比較的安全といわれています。
地下街には約60メートルおきに出口が作られています。
停電発生時も地下の壁伝いに歩いていけば、必ず非常口に辿り着くことができるので、落ち着いて行動していきましょう。
・海
地震の揺れがおさまったら、津波の有無にかかわらず高台へと避難します。
前回のシリーズでも触れましたが「津波避難ビル」を改めて確認していきましょう。
東日本大震災時、同じ高台でも3階は床上浸水、4階以上は被害なしとの報告がありました。
・山間地や傾斜地
土砂崩れや洪水、雪崩などの危険性があります。
荷物やヘルメットで落石から頭部を守ります。
安全が確認されるまでは斜面や崖、谷や川には絶対に近寄らず、速やかに離れた場所へ避難しましょう。
・電車やバス
手すりにつかまって低い姿勢をとり、地震の揺れや急停車の衝撃に備えていきましょう。
電車やバスで地震に遭遇した際は、原則として係員の指示に従います。
慌てて外へ飛び出すことは絶対にやめましょう。
・車
ハザードランプを点灯させゆっくりと左側に停車します。
車を置いて避難する際は、車のカギを挿した状態で連絡先のメモを残し、車検証を持参して避難しましょう。
まとめ
・地震発生直後は身の安全を確保する
・慌てた行動は二次的被害にもなりえる
・自分なりに0次の備えを考えていく
・被災場所別にとる正しい行動を身に付ける
・状況に応じた避難をする
・危険地帯には絶対に近寄らないこと