各地で地震が相次いでいる昨今、各家庭で備蓄をしたり非常用持ち出し袋を準備したりする動きが進んでいます。災害への備えは、必要なものを準備しただけで安心してしまいがちですが、いつでも使える状態にしておくことも大切です。今回は、防災用品の効率のよい確認方法についてお伝えします。
確認のサイクルを決める
防災用品の確認を確実に行うために、確認のサイクルを決めることをおすすめします。食料などは一か月に一度、その他のものも、一か月から三か月に一度確認するようにしましょう。「毎月1日」「毎月第一日曜日」など確認する日付や曜日を決めておくと、さらに忘れにくくなります。
チェックリストを作ろう
確認は闇雲に行うと、見落としが生じやすくなります。すべての備蓄や防災用品を確実に確認するためにも、チェックリストを作ってみましょう。
まず、備蓄や防災用品の品目を書き出します。その横にチェック欄を作り、確認済みかどうか一目でわかるようにしましょう。メモ欄も作り、気になる点があったときに書き出してみましょう。
チェックリストは食料・貴重品など項目で分けたり、持ち出し袋別に書き出したりすると、使いやすくなります。
性別、年齢、家族構成に合っているか確認しよう
備蓄や防災用品は、性別・年齢・家族構成に応じて準備します。一般的なものを購入しただけでは十分にカバーできないこともあるので、足りないものがないか必ず確認しましょう。
例えば、女性は生理用品を準備しておきましょう。下着が変えられないときにも役立ちます。また、お風呂に入れないとにおいが気になることもあるので、汗拭きシートやドライシャンプーなどがあると安心です。
赤ちゃんがいる家庭は、おむつ、お尻拭き、粉ミルク、粉ミルクを溶かす水、離乳食、おもちゃなどを準備しておきましょう。
高齢者がいる家庭では、シニア用おむつ、薬、お薬手帳、杖、入れ歯洗浄剤などを準備しましょう。
現在、新型コロナウイルスが流行しています。体温計やアルコール除菌用品なども加えておきましょう。
賞味期限・使用期限を確認しよう
食品や飲料水には賞味期限があります。期限切れのものはいざという時に食べることができなくなるので、忘れずにチェックしましょう。期限内であっても期限が迫っているものは、早めに交換してください。チョコレートや飴などは暑さで溶けることがあります。状態が劣化しているものは、期限内であっても交換対象にしましょう。
備蓄は期限が切れてから交換するのではなく、期限内に交換して食べてしまうと無駄がなくなります。備蓄した食材の賞味期限を書き出し、見えるところに張り出しておくと、日頃から意識することができます。また、ローリングストックも活用してみましょう。
使用期限が定められているのは食料品だけではありません。乾電池、発熱剤、使い捨てカイロ、カセットボンベなどにも使用期限があります。期限切れのものは十分な効果が得られなかったり、ケガなどの原因になったりすることもあるので、早めに交換しましょう。
動作確認をしよう
防災用品は、実際に使えるかどうか動作チェックをしておくことも大切ですね。懐中電灯やLEDライトなどはスイッチを入れて、点灯するかどうかチェックしましょう。点灯しても威力が弱い場合は、電池や電球を交換しておいてください。
モバイルバッテリーは実際にスマホとつないでみて、充電能力があるかチェックします。ラジオは電源が入るか、放送局を受信できるか、音が流れるかという点をチェックしてみましょう。
季節に即しているか確認
防災用品は季節に応じて使い分けることもポイントです。確認するときに、季節に応じたものと入れ替えるようにしましょう。
夏場は冷感用品を準備します。保冷剤、冷感タオル、乾電池式の扇風機などを備えましょう。熱中症対策として飲料水を多めに備蓄するとともに、経口補水液や塩タブレットなどがあると安心です。
冬場は防寒用品が必要になります。使い捨てカイロ、毛布、アルミシート、カセットストーブなどを準備しましょう。
水害が多発する梅雨時は、防災用品が水没しないように防水対策を行っておきましょう。100円均一などで購入できるジッパー袋を活用してください。
まとめ
・備蓄や防災用品の確認は、日を決めて確実に行う
・チェックリストを作り、確認もれがないようにする
・性別、年齢、家族構成に即しているか確認する
・賞味期限、使用期限を確認する
・動作確認を行い、使える状態かどうかチェックしよう
・季節に適した防災用品かどうか確認しよう