先の記事では、「放火されやすい共同住宅」について見ていきました。
では、一般住宅の場合はどうなのでしょうか。
放火火災防止対策検討会が出す指針
「放火されやすい家かどうか」については、消防庁「放火火災防止対策検討会」がその指針について出しています。これについては非常に項目が多いのでざっくりと紹介していきます。
まず、「周りの治安は良いか悪いか」を問う項目があります。
また、「自分の家に玄関灯やカギがきちんとあるかどうか」という項目もあります。
バイクや車、自転車の管理状態(カバーはかけているのか、燃えやすいものはないのかなど)も質問項目に入っています。
近隣住民との連携などの重要性も説かれていますし、ライフスタイル(ゴミの出し方など)や防火に対する意識についても項目があります。
これらの項目を一つずつチェックしていくことで、「現在の問題点」「現在の『放火のされやすさ』」が分かるようになっています。
放火されにくい家を作るために
自分の家の状態が分かったところで、「では放火されにくい家をつくるためにはどうしたらいいのか」ということについて考えていきましょう。
まず、ゴミ出しは必ずゴミ収集日の朝に行います。夜に出してしまうと、それが放火魔の目につくことになります。ゴミは非常に燃えやすいため、火も広がります。
また、「家の周りの環境」を整えることも大切です。
この「家の周りの環境を整えること」には2通りの意味があります。
1つめは「家そのものの防犯性を整える」ということ。もう1つは「家の周りの環境を見直す」ということです。
1つめはカギかけの徹底や照明の設置、2つめは地域全体の治安を確認するというものです。2つめにアプローチすることは難しいものですが、1つめに関してはすぐに取り組むことができます。
「周りとの連携が取れている地域」というのは、治安が良くなる傾向にあります。
放火を促したり悪化させたりすることの要因の一つとして「周辺の無関心」があります。これをシャットダウンするだけで、「狙われにくい家」をつくることができます。
まとめ
・周りに対して無関心であったり、治安が悪かったり、家のセキュリティが低かったり、駐車場の管理が悪かったりする家というのは、放火の対象にされやすい
・これらの状況を解消することが、防火対策となりうる