物騒な事件が相次ぐ現在、「不審者に対する対抗策」を講じることは非常に重要です。特に小学校にあがった場合、幼児のときとは異なり、親がずっと一緒にいられるわけではありません。
このため、お子さんに不審者対策を教え、またお子さんがそれをきちんと認識しているかどうかを確認することが重要になってきます。
Q&Aでお子さんの答えを聞く
保護者が口を酸っぱくして「怪しい人に気をつけなさい」といっても、子どもにとっては「だれが怪しくてだれが怪しくないのか」を判断することは困難です。たとえば、優し気な風貌をしている人や、ときどき公園で顔を見ることのある人などは、子どもにとって「怪しくない人」という認識になってしまうかもしれません。
このため、基本的には「大人に何かを頼まれたり誘われたりしても、応じてはいけない」という教え方をします。本当に困っている大人ならば小さい子どもに助けを求めることはありませんし、見知らぬ子どもを誘うことはありません。
「かわいい子犬を見せてあげる」と顔見知りの人に言われたらどうする?
見ず知らずの人に道を聞かれたらどうする?
○○ちゃんだね、××くんのお父さんなんだけど……と声を掛けられたらどうする?
など、「不審者」の立場を変えて子どもに質問してあげてください。特に「顔見知りの人」「名前を知っている人」に対してNOと言えるかどうかは、子どもを危険にさらさないための分水領ともなります。
孤立しない環境をつくる
学校のなかや家のなかは、守られた空間です。ただ、外はそうではありません。公園やショッピングモールで遊んでいるときにお手洗いに行きたくなったら、必ず友だちと一緒に行くように、ということも教え込んでおきましょう。もちろん小学校の低学年の場合は「複数人でいれば絶対安全」とまでは言えませんが、それでもリスクは大きく軽減することができます。
また、自分(保護者)が一緒の場合も、公園のトイレなどに行く場合は一人にしてはいけません。公園は、ショッピングモール以上に人の出入りが自由なところです。トイレの個室の裏側などに人が隠れていた場合、そこは「不審者と2人きりの密室」になってしまいます。
まとめ
・子どもには、不審者とは顔を知らない人だけのことを指すのではないと教える
・Q&A方式で答えさせていくと理解も深まる
・子どもは1人にしない。トイレは必ず複数人で行く
・特に公園のトイレなどは注意するべき