不審者には、まず出会わないように警戒することが重要です。特に、「家に忍び込んでいる不審者」とは、鉢合わせしないようにするのが原則です。
しかし運悪く出会ってしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
大半の人が「逃げる!」と答えている
ALSOKが2012年の7月から9月にかけて、2か月間にわたってとったアンケートがあります。
それは、「家の中で不審者と出会ってしまったらどうするか」ということを聞いたものです。
これには、56パーセントの人が「逃げる」と答えています。そして、「大きな声を挙げて助けを呼ぶ」「手近にあるものを投げつける」が同列で12パーセントとなっています。
武道の有段者でも戦うのは危険
この「逃げる」という選択肢は、不審者と出会ってしまった時の対応としてもっとも正しいものだと言えます。今回は「家の中」としていますが、道などで出会った場合も同様です。
しばしば、「不審者相手に戦う」という選択肢を選ぶ人もいますが、これは原則として避けた方が良いでしょう。武道の有段者であっても、「逃げるため、あるいは大切な人間(そして自分より体力に劣る人間)を逃がすためにやむを得ず戦うことはあるが、相手を『やっつけること』を目的とするべきではない」としています。相手がどのような武器を持っているかわからないからです。
護身術の道場なども開かれていますが、これはあくまで「身を守るための技術」を身に着けるためのものです。相手をひるませて逃げる隙を作るために学ぶものであり、戦うためにあるわけではありません。
警察を呼ぶのももちろん正しい判断です。ただ、一度まずは逃げて、お店の中などに逃げ込んでから呼ぶようにした方がよいでしょう。まずは自分の身の安全を一番に考えてください。
また、ホームセキュリティなどを利用している場合は、非常ボタンを押して即座に逃げるようにしてください。
財産は、また作ることができます。しかし命は、一度奪われてしまったら決して取り戻すことはできません。まずは自分の身を守ることを最優先に考えて逃げ出すようにしてください。
まとめ
・不審者と出会った時の対応を聞かれたとき、半数以上の人が「逃げ出す」と答えている
・相手は武器を持っているかもしれない。武道の有段者や男性であっても、戦うのは危険
・助けを呼ぶ場合も、まずは身の安全を確保してからにすることが重要