違法ダウンロードに代表される著作権違反は、近年よくマスメディアなどで取り上げられています。
ではなぜこのような違法ダウンロードが「悪いこと」とされているのでしょうか。
それについて考えていきましょう。
違法ダウンロードと違法アップロードが文化の死を招く
違法ダウンロードや違法アップロードは、「本来ならばお金を払って手に入れるべき物を、お金を払わずに楽しむ行為」です。
「すでに公開されている物だから問題ないだろう」「自分1人がそれを見たからといって、書いた人が損をするわけじゃない」「直接著作権者の財物を盗んでいるのとは違う」と思う人もいるかもしれません。
しかし違法ダウンロードや違法アップロードが当たり前になってしまうと、「どうしてお金を払わずに手に入れられる物を、わざわざ購入しなければならないのか」と考える層も出てきます。
このような考え方の結果、「本来は著作権者に支払われるはずだった商品代金」が支払われなくなり、著作権者の生活が苦しくなっていきます。生活が困窮すれば著作権者は仕事を続けることができなくなり、ほかの仕事に就かざるを得なくなります。
これが繰り返されて「著作物にお金を払わないこと」が当たり前になってしまえば、やがて創造者はいなくなり、文化自体が死に絶えてしまいます。
違法ダウンロードや違法アップロードに対する罰則
このような流れを防ぐために、違法ダウンロードや違法アップロードを行った者に対する罰則が設けられています。
著作権は親告罪ではありますが、
・違法ダウンロードをした者に対しては、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、あるいはその両方
・違法アップロードをした者に対しては、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、あるいはその両方
が科せられます。違法ダウンロードも犯罪ですが、多くの人に対して「本来は対価を払って手に入れるべきものを、ほかの人がダウンロードできる状態にする」違法アップロードの方が厳しくみられます。また違法アップロードに関しては、実際に逮捕者も出ています。
文化を守るためにも、また著作権者と自分の未来を守るためにも、違法ダウンロードと違法アップロードは厳に慎むべきです。
まとめ
・違法ダウンロードや違法アップロードが横行するようになると、「著作権者に本来支払われるべき対価」が支払われなくなり、著作権者が創作を続けられなくなる
・その結果として文化が死に絶える
・違法ダウンロードや違法アップロードは法律によって禁じられていて、懲役刑もしくは罰金、あるいはその両方が科せられる