「飲酒運転は絶対にしてはいけない」と考えている多くの人にとっては、「アルコールが抜けるまでにはどれくらいの時間がかかるのか?」というのは大きな関心事でしょう。
ここでは、「アルコールが抜けるまでには何時間くらいかかるのか」を見ていきましょう。
缶ビール2本分程度が抜けるまででも4時間半ほどかかる
アルコール濃度の変化は、性別などによっても異なります。このため、一概に「○時間たてば大丈夫」と言い切ることはできません。
ただ、比較的お酒に強い男性(60キロと想定)の場合でも、350ミリリットルのビールを1本飲んだ場合は2時間以上経たなければ血中アルコール濃度は0になりません。また、2本飲んだ場合は、4時間半ほどしないと血中アルコール濃度は0になりません。
アルコールの量が多くなればなるほど、またアルコールのパーセンテージが高ければ高いほど、お酒が抜ける時間は長くなります。また、体重が軽い人の方がそうではない人に比べると抜けにくくなります。
なお、体重が70キロの人が360ミリリットルのアルコールを飲んだと仮定した場合、飲酒が終わってから分解までかかる時間は、最低でも以下のようになります。
ワイン・・・5.2時間程度
焼酎・・・13時間程度
ブランデー・・・16時間程度
日本酒・・・6時間程度
ビール・・・2時間程度
「寝たからOK」ということはない
しばしば、「一晩寝たからOKだろう」と考える人もいます。また、「シャワーを浴びたから大丈夫だ」と考える人もいるでしょう。
たしかにこれは、意識をある程度すっきりさせるためには有効です。しかしアルコールの代謝は「時間」によって大きく左右されるため、「眠ったからOK」ということはありません。アルコールは汗や尿によって排出されますが、それはわずか全体の10パーセント程度にすぎず、残りの90パーセントは肝臓で代謝されるのを待つしかないのです。
「絶対に飲酒運転をしない」と決めている人は、上記の「ワイン3杯(5.2時間程度)」の場合であっても、「二日酔いなどの状況に陥っておらず、かつ十分な睡眠時間を確保していたとしても、飲んでから8時間が経過しなければ絶対にハンドルを握らない」と決めています。
数値を知るとともに、「自分が飲んだ時の対応方法」を考えておくとよいでしょう。
まとめ
・飲酒運転撲滅のためには、「何時間でアルコールが出ていくか」を知っておくべき
・ビール2本程度でも4時間半程度はかかる
・アルコールの濃度が高くなったり量が多くなったり、また体重が少ない人の場合は、飲酒運転の可能性が高くなる
・「一度寝たから飲酒運転にはならない」と考えるのは誤り