ゴールデンウィークが過ぎると、いつから梅雨入りするのか空模様が気になってきますね。
雨が長く降るようになると、洗濯物が外に干せないだけでなく、部屋の中の湿気も気になってしまいます。
湿気が高くなる程、子どもや高齢者の健康を蝕む脅威として「カビ」の発生が起こりやすくなる状態でもあります。
カビが発生すると汚いと思うだけでなく、家の節々が侵食されたりもするので早めに対処したいところです。
今回は梅雨入り前にカビの発生を防ぐための対策を知るために、カビの特徴と性質を調べてみました。
カビとはなにか
非常に小さな生き物
カビと聞くと湿気ている場所に黒くなったりして密集している様子を思い浮かべ易い存在ですが、実はカビ菌という非常に小さな生き物の集まりです。
大きさは胞子で0.1mm以下しかなく、ひとつひとつを肉眼で見るのはまず不可能です。
カビはカビ類というDNAを持つ立派な生物の一種で、何かしらの栄養素がないと生き残ることは出来ません。
植物のように葉緑体を持たないので水分をはじめとする様々な栄養素を取り込んでいます。
取り込めるものは何もパンやごはんといった天然有機物だけでなく、書籍の様な人工的な有機物や鉱石といった無機物までも分解して吸収してしまうものがいます。
その為、カビは水分や十分な空気があれば、あとは湿気や気温といった育ち易い環境が整いさえすれば成長することが出来るのです。
カビが大量に集まると菌糸という組織を絡ませていき、よく屋内で見かける色の付いた状態へとなります。
キノコはカビの一種
カビは有益なものもある
カビと聞くと毒素で人に害を及ぼしたり、建物の侵食原因となるといったマイナスのイメージで考えてしまいますが、人々の生活で有益な役割を果たしているものもあります。
一番身近な存在としてはキノコがあります。
菌糸が集まり胞子をまとめる担子(子実体)というものを作りますが、これがキノコなのです。
また、欧米で食べられているブルーチーズはアオカビをチーズの熟成の為に用いていることで知られています。
そのアオカビは人類の医学史上で重要な発見となる最初の抗生物質「ペニシリン」を分泌する生物でもあります。
日本では、カビが付くと水分が吸い取られるという特徴を利用して鰹節を作る際にカビを用います。
日本酒や味噌の醸造に用いる麹(こうじ)もカビの一種から作られる酵素です。
カビは私たちの生活の中で、薬品や食材としても有効に活用されているのです。
次回はカビの被害に関して詳しく書いていきます。
まとめ
・カビは非常に小さな生物の集まりである。
・カビはキノコなど食用として生活に生かされているものもある。