2017年2月1日、気象情報会社のウェザーニュースの発表によると東京を中心とした首都圏及び九州の一部が花粉の飛び交う季節に入ったとの事です。
花粉症を患っている方には今年も辛い季節がやってまいりました。
今年は昨年の4.4倍もの花粉が飛ぶとの事で早急な対策が必要になります。
そこで、どんな対策をすれば花粉症を抑えて辛い季節を乗り越えられるのか、秘訣を探りました。
花粉症はどうして起こるのか
アレルギー反応の一種
花粉症は鼻の中や口内の粘膜に付着した花粉を取り除こうとして起こる体のアレルギー反応の事を言います。
2月から4月に掛けてはスギの花粉が大量に飛び交い、くしゃみや鼻水、人によっては涙を誘発させて体内への侵入を防ごうとします。
スギは本来日本特有の為、花粉症は日本独特の問題でもあります。戦後における建築材の需要を改善するため、成長が早く建築材としても有用な杉の植林が政府により推奨されました。この施策により近年、スギ花粉が大量に発生することになりました。
春の暖かさが感じる頃にはヒノキやヨモギ、シラカバといった他の木々も花粉を飛ばして悩まされる場合があります。
花粉症の発症には個人差があり、苦しい思いをする人もいれば全く症状が出ない人もいます。
ただ、大量の花粉を吸い続けるとアレルギーを起こしやすくなるので、症状がない人でも突然花粉症にかかる可能性はあります。
屋外における対策
マスクで呼吸器の保護
花粉症は、病気ではなくアレルギー症状のため、症状を和らげる対処療法が基本となります。現在の花粉症対策としては「花粉を吸いこむことを最小限に抑える」か「アレルギー症状を緩和させる」事しかありません。
屋外では花粉が大量に飛び交う為、花粉を吸いこまないようにする事が大切です。
そこで役に立つのがマスクとメガネです。
普通のマスクは吸い込む花粉を3分の1程度に減らしてくれる効果があります。性能的に更に優れているマスクもありますが、装着のし方が適切でないと効果がが半減してしまいます。またマスクでは完全に阻止できる訳ではないので、過信はしない様にしましょう。
家での対策
加湿して花粉を落とす
外で花粉対策に気を付けていても、家の中まで花粉を持ち帰ってしまっては家の中でも悩まされる事になります。
家に入る前には衣服をよく叩いて落とすようにしましょう。
帽子を被れば、髪に付着する可能性も下げる事が出来ます。
外出前、衣類に静電気防止スプレーを吹き付けておけば、衣類に付着する量を減らす事が出来ます。
帰宅したらうがい手洗いと共に洗顔を行って、顔面に付着した花粉も落とすようにすると良いでしょう。帰宅後は出来るだけ早めに入浴かシャワーをする事をお勧め致します。
花粉は冬場でも露出している顔に付着している場合があります。
うがいをする事で風邪の予防と共にノドの粘膜に付いた花粉も流してくれるので、欠かさず行うようにしましょう。鼻の中のお手入れが出来れば更に良いですね。
ここまでしても、花粉が家に入ってしまう可能性は捨てきれません。
家の中に入った花粉対策としては加湿器を用いた対策をオススメします。
湿度を含み重くなった花粉は地面付近まで落ちるので掃除機などで吸い取り易くなります。
エアコンや空気清浄器には花粉対策を施された製品もあるので活用しても良いでしょう。
洗濯や布団も天日干しすると気持ちの良いものですが、取り込む時は花粉を落とすように気を付けましょう。
症状の重い方は薬剤を併用すれば更に緩和されます。但し、眠気を誘う成分が入っている製品もあり、使用には十分気を付けてください。
花粉症は毎年多くの日本人を悩ませる厄介な存在ですが、春が近づいているという証拠でもあります。辛さに負けず、春の訪れを楽しみましょう。杉花粉だけの症状であれば、桜の咲く頃には爽やかな気分になれますよ。
まとめ
・花粉症は一種のアレルギー反応
・外ではマスクをしよう
・家の中に花粉を持ち込まない事が大切
参考サイト
◆花粉症Q&A集(平成22年度) 厚生労働省
◆はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~ 厚生労働省
◆花粉症環境保健マニュアル-2014年1月改訂版 環境省