架空請求は無視をするのが一番よい方法です。裁判所から通知が来た場合では無視は厳禁ですが(少額訴訟を起こされ、欠席裁判ということで支払いを命じられる可能性も0ではないため)、それ以外のケースでは、連絡をせずに、相手に情報を与えず、無視を決め込むのがもっともよい選択です。
しかし、年老いた両親が払ってしまったり、動揺して請求に応じたりしてしまうこともあるかもしれません。
そんな場合にはどうすればよいのでしょうか。
まずは警察にすぐに連絡をする
まず、「架空請求にひっかかってしまった!」ということがわかった時点で、警察に相談に行ってください。また、被害届も出しましょう。
ただし、犯人が必ず捕まるとは限りません。
この段階で、銀行に連絡をして、送金の中止を申し出ます。うまくすれば、送金前に食い止められる可能性も0ではありません。
支払ってしまった場合は、すぐに公的機関に相談することが何よりも大切です。自分だけで抱え込んでいてはいけません。
架空請求の怖いところは、「支払って終わり」ではない、ということです。架空請求に一度払ってしまうと、「カモだ」「こいつは金を払う人間だ」という情報を、電話番号とともに与えてしまうことになります。
そのため、同種の詐欺の対象ともなりやすくなります。
さらに、「架空請求で失ったお金を取り戻せる」と謳う詐欺の対象になることもあります。
お金は戻ってくるの?
では、このようにしてだまし取られたお金は戻ってくるのでしょうか。
残念ながら、一度振り込んだお金を取り戻すことは非常に難しいと言えます。
加害者側が刑事事件になることを忌避して「お金を返すから」ということで進める場合や、加害者側に相応の財産がある場合は、お金を取り戻すことができる可能性はあります。
ただ、これらのケースはそれほど多くはありません。また、たとえこのような方法をとったとしても、奪われた金額が満額返ってくるかどうかは極めて怪しいところです。
架空請求のような詐欺行為を行う人間が、潤沢な分配できる資産を持っている可能性はそれほど高くない、と考えるのが妥当だからです。
このため、「犯人は捕まったけれど、お金は戻ってこなかった」というようなケースも多くみられます。
まとめ
・架空請求に支払ってしまったのなら、まずは警察と銀行に連絡を!
・架空請求に応じてしまうとそのあともカモになりやすい
・犯人が捕まっても、お金が返ってくるとは限らない。また、犯人が捕まるとも限らない
・最初の段階で払わないことが何よりも大切である