「過労死」は、仕事によって命が奪われることをいいます。
仕事は「生きるため」にあるべきものですから、本来過労死は「1件たりとも起きてはならないこと」です。
今回はこの過労死を亡くすための対策について考えていきます。
過労死を防ぐためにできること
過労死を防ぐためにできることを考えていきましょう。
職場全体で、「労災」「過労死」のことを学ぶ
当たり前のことですが、「過労死」「過労による労災」は、長時間労働からくることが多いものです。
そのため職場全体で「過労死のライン」を把握し、それ以上の残業時間が生じないように話し合いを行いましょう。
ただ、業務によってはどうしても「この期間は忙しい」などのような状況になることもあります。
このような場合は、「従業員がどれくらい働いているか」「休日出勤や残業の有無」をきちんと第三者的な視点で把握しましょう。自己申告制にはせず、会社側が状態を把握することが重要です。
メンタル面、身体面、両方のケアを
過労死は、精神面や身体的な面の異常から起こるものです。
そのため、これを防止するための予防策も必要です。
風通しの良い職場を作る
過労死は、単純な「働きすぎ」からだけ来るものではありません。過労によって精神が追い詰められること、パワハラが蔓延している職場であることも、過労死を招く原因となります。
そのため風通しの良い職場を作るように尽力することが非常に大切です。
「なにかあったときに相談できる窓口」を社内に設けることはとても重要ですが、「社内ではない外部機関」にも相談窓口を設けるようにし、上司などの目の届かないところで相談できる環境を整えることも重要です。
医師への診察を進める
実際に労働過多になっている職場において、「働きすぎで心臓が心配だから、一度医師に診てもらってきなさい」と上司に進められたことで、過労死を免れたというケースもあります。診察の結果、心臓に異常がみられ、職場を2週間ほど休んで快癒したという事例です。
上司は業務のことだけを見るだけではなく、部下の健康にも気を配り、適宜病院への診察を勧めるようにしてください。
まとめ
・過労死を防ぐためには、職場全体での取り組みが必須である
・実務状況を把握し、だれがどれくらい働いているのかを客観的に見ることが必要
・相談できる窓口は、社内外両方に設ける
・過剰に働いている部下には、上司が医師の診察を受けるように勧めること