「転ばぬ先の杖」と言いますが、人生は何が起こるかわかりません。人生でもっとも高い買い物である「家」が、火災によってめちゃくちゃにされてしまうことすらあります。
そんなときに頼りになるのが、「火災保険」です。
ただこれには、安いもと高いものがあります。
それはいったいなぜなのでしょうか。
各社で違う見積もり額、その理由は?
火災保険に入ろう、と思って見積もりをとってみると、各社で見積もり金額が変わってくることもあります。
まず、「建物の価値をどれくらいとするか」の算定基準が違うから、ということ。
火災保険は坪単価とその広さが保険料を決める一要因となっていますが、この「坪単価」は保険会社によってその算出方法が違います。また、建物の構造(建造物の燃えにくさ)によっても保険料が異なります。
算出の基準は、建物の時価によっても左右されるので、保険を決める際には不動産会社などとも、よく相談しておくとよいでしょう。
このような考え方は、一戸建てでもマンションでも同じです。
これらの要素によって保険料が決まってくるのですが、「火災保険の保険料が安いところは、いざというときに支払われる金額も安い」「保険料が高いのだから、補償もしっかりしているだろう」というのは間違いです。これらはその会社ごとによって判断基準が異なるので、この点も合わせて確認しておかなければなりません。
オプションの有無も影響を与える
加えて、「オプション」の存在も、火災保険の価格の安い・高いに影響を与えます。当然オプションを付けない方が安くなります。
たとえば、三井住友海上では「失火見舞費用特約(しっかみまいひようとくやく) 」 というオプションを用意しています。これは、自分の家で起こった火災などが元で、隣の家に損害を与えてしまった時に渡す見舞金を補償する、というものです。また、それ以外にも、自宅の外にある家財道具などの補償をお願いできるプランもあります。
損保ジャパン日本興亜では、「施設賠償責任特約」として、「自分の建物が崩れて、ほかの人にけがをさせてしまった」などときに発生する損害賠償責任を補償する、というプランを用意しています。
このように各社によって制度が異なります。保険に入るときは、必ず比較検討しましょう。
相見積もりをとり、それぞれの保険の特色を把握して、自分に一番合う保険に加入することが必要です。
まとめ
・坪単価は保険料を決める一要因である
・保険料が安いこと=補償がしっかりしていないこと、ではない
・それぞれの会社で、特約のオプションプランも用意されている
・相見積もりなどをとって、しっかりと比較検討をすることが重要
参考サイト
◆損保ジャパン日本興亜「火災保険にセットできる主な特約」
◆All About「保険会社によって火災保険の金額に差があるのはなぜ?」
◆三井住友海上「オプションの特約」
◆保険商品をよく知ろう(火災保険編)一般社団法人日本損害保険代理業協会