平成28年12月22日に発生した新潟・糸魚川市の大規模火災は約30時間後にようやく鎮火しました。
年末を迎え冬の寒さが益々辛くなっていくと共に、空気も更に乾燥してきています。
乾燥した状態が続くと火災が起きやすくなります。
万が一火災が起きた時に、危険を知らせてくれる存在として火災報警報器があります。
しかし、2006年に施行された消防法の改正により住宅に設置が義務付けられてから10年が経ち、内蔵電池の寿命が切れたり電子回路が劣化している為、交換する時期が来ているものもあります。
全ての住宅に取り付けが義務付けられたのは2011年6月からですが、交換時期が迫って来る事には変わりありません。
今回は、電池交換を含めた住宅用火災警報器の正しい使い方をご紹介します。
火災警報器の仕組みは?
煙や熱を感知する。
住宅用火災警報器は、住民が火事にいち早く気が付けるように開発された機器で、他の火災報知器と違って単体でも機能する機種が多くなっています。
天井や壁に設置したり壁面に埋め込まれたりして設置されます。
作動方式には電池式と電源方式がありますが、停電した場合でも機能し、取付けが容易にできる電池式が一般的です。
火災が発生すると煙や熱、種類によっては一酸化炭素などを検出してブザーや音声で知らせます。
最近は耳の聞こえない方にも知らせられるように、光や臭いを発して知らせるタイプも登場しています。
火災警報器の設置はどこに?
台所や階段、寝室等に設置する
火災警報器の設置場所として重要な事は「すぐに警報を知る事が出来る位置」なのです。
その為、多くの自治体では階段や廊下、寝室が設置場所に指定されています。
同時に火元となり易い台所などに設置する事で、いち早く火災を察知できるようにする事も大切です。(※自治体によっては台所も設置指定箇所になっています。)
火災警報器の設置義務を満たしているといって廊下の角や火元となる場所から離れた場所に設置した場合、火災が大きくなってから気が付く事になる可能性があります。
知識を持った消防署員等と相談しつつ、適切な位置を決めましょう。
火災警報器の寿命
電池交換をしよう
火災警報器の平均寿命は10年程度とされています。
その理由としては、内蔵電池の寿命と電子回路の寿命が尽きてしまうからです。
10年過ぎたら交換時と認識して、メーカーに相談する事をオススメします。
稀に消防署や自治体を名乗って訪問販売を行うというケースがありますが、公的機関は販売を行う事は無くメーカーの紹介のみを行っており、詐欺まがいの販売には気を付けましょう。
不当な金額で売り付けられる危険があります。
新品を買う余裕がない人は、メーカーのサイトで電池交換の方法が動画などで紹介されております。適切な時期に交換しましょう。
火災警報器は通常、電池が切れそうになると交換が完了するまでアラームやランプで知らせてくれるようになっています。
最新の機種では音声で電池切れを知らせてくれるものもあります。
火災警報器は半年に1度の機器点検や1年毎に行う総合点検で確認する対象になっています。
マンションなどの共同住宅でも3年に1度は防火管理者が消防設備士などの点検を受けて消防署か自治体へ報告する義務があるので、しっかり点検するようにしましょう。また、管理会社等に委託している場合は、点検が行なわれていることを確認するようにしましょう。
まとめ
・火災警報器は熱や煙を探知して火災発生を知らせてくれる
・階段や寝室、台所などに設置する事をオススメ
・電池が切れたら早めに新品を買うか、電池を交換する
参考サイト
※訂正とお詫び(2017年1月17日)
住宅用火災報知器と記載しておりましたが、消防施行令第5条の6にて名称が定められております。
ここに訂正とお詫びを申し上げます。
また、自動通報機能などを備えた住宅用自動火災報知設備も御座います。