家庭内事故による0歳から2歳にあたる乳幼児の怪我は、親がある程度予測し、危機管理を高めることで防げます。特に乳幼児は親の油断により怪我をしたり、最悪の場合死に至ることがあります。家庭内事故は甘く見てはいけない重い事故なのですが、きちんとした対策により事故を未然に防ぐことができるのです。
そうとはいえ、家庭内事故がどのようなものなのか、どのような対策をとればいいのか、分からないものですよね。
そこで、今回は乳幼児による家庭内事故の実態と防ぐ為の対策についてご紹介します。自宅の中で乳幼児の命を守れるのは親だけです。きちんと対策をとれば、家庭内事故で怪我をする可能性は低くなります。
乳幼児による家庭内事故の実態
独立行政法人国民生活センターの調査によると、12歳以下の児童の事故件数は23,781件、そのうち約半数にあたる12,484件は0歳から2歳児までの乳幼児に起きていることが分かりました。その中でも、1歳児の事故は全体の4割を超えているだけではなく、死亡事故も確認されているようです。1歳児となると、0歳児と比べて一気に行動力が高まるので、それに比例して危険性も高まると言えるでしょう。
そして家庭内事故といっても、乳幼児の月齢や年齢によっても起きやすい事故が異なります。年齢別で見ていくと0歳児の家庭内事故は転落、誤飲・誤えん、転倒という順で起きており、1歳児は転落、転倒、誤飲・誤えんとなります。2歳児は転倒、転落、ぶつかる・あたるという順で事故が起きやすくなるのです。これらの結果を見ていくと、転落による事故はどの年齢でも上位にあがっていることが分かりますよね。そして、年齢が上がるごとに行動力が変化していく為、転倒やぶつかるといった事故が増えていくのです。
このように子供の成長は著しく、特に0歳児に関しては月齢によっても成長度合いは変わります。そのため保護者は、予想を上回る子供の行動によって対策が後手後手にまわってしまうのです。まだ寝返りを打てないから、まだ立てないから、まだ歩けないからと、油断せずに、もしかしたら起こるかもしれないという意識を持ちましょう。
子供を守る為には、年齢や成長に合った先手の対策が必要です。
家庭内事故から乳幼児を守るための対策
乳幼児の家庭内事故で起きやすい転落、誤飲・誤えん、転倒についての対策を見ていきましょう。
まずは転落ですが、0歳児で最も多いのはベッドの上、1歳児と2歳児では階段からの転落が多いです。ベッドのように大人からするとあまり高さを感じない場所でも、子供によっては高所となり、転落すると重大な怪我に繋がる可能性があります。
対策としてはベッドに柵をつける、ベットに寝かせたまま放置をしないこと、階段にはベビーゲートをつけるということが大切です。
続いて、誤飲・誤えんは、どの年齢にも共通でタバコや電池を飲みこむといったケースが多いでしょう。当然のことですが。子供の手に届くような場所に危険なものを置かないように注意しましょう。ちなみに2歳児になると自分で台に乗り、意外と高いところにまで手が届くので要注意です。
最後に転倒に関してですが、年齢が低いほどおぼつかない足取りにより転倒し、机やテーブルといった家具にぶつける事故が多発しています。それ以外で言うと、ベビーカーや自転車による転倒も原因にあげられます。この場合は、子供自身が原因ではなく親の不注意が事故を引き落としていると言えるのではないでしょうか。過信することなく、慎重に行動することが必要です。
まとめ
・子供の事故の半数は0歳児から2歳児までの乳幼児
・乳幼児は転落、誤飲・誤えん、転倒による事故が起きやすい
・月齢や年齢といった成長具合にあった先手の対策が必要
参考サイト
◆独立行政法人国民生活センター:「医療機関ネットワーク事業からみた家庭内事故(子ども編)」
◆独立行政法人国民生活センター:「発達をみながら注意したい0・1・2 歳児の事故(医療機関ネットワーク情報から)」