川や水辺は自然がいっぱいで実に魅力的な空間です。川遊びは本当に楽しいですよね。
その一方、水に関わる子供の事故の約6割は川や湖で起こっています。夏になると、よく報じられる川での事故。ニュースで「楽しかった休日が一転してしまった」というフレーズを耳にすることも多いのではないでしょうか。家族でキャンプやバーベキューなどに出かけたり、シャワートレッキングを楽しんだり、また子ども同士で近所の河原で遊んだりする機会の多くなるこれからの季節。
今回は悲しい事故に巻きこまれるのを防ぐために、知っておきたいポイントをご紹介します。
川遊びの装備
川遊びをする時に必ず身につけて欲しいのが、ライフベストとリバーシューズと帽子(できればヘルメット)の3点です。たかが川遊びなのに大げさだと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。川底は滑りやすく、また流れに足を取られやすいので、特に靴は重要です。靴底のグリップが効き、つま先と踵をしっかりガードするリバーシューズやスポーツサンダルがベストですが、わざわざ買わなくても、使い古しの上履きやスニーカーでもOKです。逆に樹脂製サンダルやビーチサンダルは脱げやすく、川ではとても危険なので履かないようにしましょう。また、ライフベストも必須です。価格の安いものでは1,000円以下から売られていますよ。帽子は熱中症予防の意味もありますが、転倒時に頭をガードするためでもあります。
事前情報を集める
川や水辺で遊ぶ時は、装備はもちろんですが、活動場所の気象や川の情報を知ることが大切てす。川は刻々と姿を変えていくので、よく遊びに行く川であっても油断は禁物です。地元の専門ガイドに聞くことができればベストですが、今の時代はインターネットでも最新の情報を得ることができます。
中洲に注意
中洲とは、川の中に取り残されたような陸地のある部分を言います。場所によっては中洲まで浅い部分が多く、歩きや自動車で川を渡れるところもあります。
数年前にキャンプ場で、中洲にテントを張った家族が、増水時に取り残されてしまった事故をご記憶の方も多いと思います。
中洲は川の水か増水すると水没する可能性が高く、退路を断たれてしまうので、特に注意が必要です。近年、ゲリラ豪雨も急増しています。中洲でのキャンプは厳禁と覚えておきましょう。
川に落ち葉や枝が流れてきたら、すぐ非難する
川では今いる場所で雨か降っていなくても、上流で雨が降っていたり、ダムの影響で、水嵩が急に増えたりすることがあります。上流側に雨雲か見えたり、雷鳴か聞こえたりした時はもちろんのこと、普段流れてこないペットボトルや 枝、落ち葉などか流れてきたり、水が冷たく感じたり、水が土で濁ってきたり、水位か急に低くなった時には、迷わず川から離れましょう。
川の水位が足のスネを超えるところには行かない
水の力は侮れません。川の水位が足のスネを超えると、人間は簡単に倒されてしまうそうです。子供たちにはそのことを説明し、水位がスネを超えるところには行かないと約束させましょう。万が一、流されそうになったときは、そばにいる人とスクラムを組むといいですよ。二人なら向かい合って、お互いの肩に手をかけ、中腰になり、そのままの体勢で川の中を移動します。3人以上の場合でも要領は同じです。左右の人の肩にそれぞれ手を回し、スクラム(円陣)を組むようにして、川の中をゆっくり移動し、陸に上がりましょう。
筆者は数年前に、親子でシャワートレッキング講座に参加したことがあります。その際、専門ガイドから川遊びについての基本を教えてもらったことが、その後とても役に立っています。冒険心旺盛な息子も、子供なりに川の危険について納得したようでした。
もし、機会がありましたら、一度、川の専門家から講習を受けることをおすすめします。
まとめ
・ライフベスト、リバーシューズ、帽子の3点は必須
・事前情報を集める
・中洲に注意
・川に落ち葉や枝が流れてきたら、すぐ非難する
・川の水位が足のスネを超えるところには行かない