2017年2月8日、阿蘇山の噴火警戒レベルが引き下げられました。
それまで噴火の危険性から火口付近への入場規制が行われていたのが、解除された事になります。
日本には現在、110の活火山が存在すると言われており、その中でも特に監視が必要とされる50の火山は気象庁などにより観測拠点が設けられています。
今回は、火山が噴火する時に出される警報の種類に関してご紹介します。
どの様にして警報を出すのか
火山監視・警報センターの役割
監視対象となっている活火山には、傾斜を測定する機器や振動計、監視カメラなどが備えられ火山が噴火する兆候がないか観測されています。
これらのデータは全国4か所にある火山監視・警報センターへ送られ、24時間体制で監視されているのです。
もしも、噴火の兆候が確認された場合、すぐに情報を地元の気象台・火山防災連絡事務所の火山防災官へ伝えますが、緊急性がある場合は噴火予報・警報として自治体や住民へ直接発表を行います。
更に活動状況が変化していく場合は、現地へ職員を派遣し、急な変化に備えているのです。
警報の種類
3種類の噴火警報
活火山は大きく分けて2つの種類に分類されます。
噴火警戒レベルが適用されるものとされないものです。
警戒レベルが設けられているのは特に監視されている50の火山から更に38の火山へと絞られています。
噴火警戒レベルは5つの段階があり、それぞれが何処まで避難する必要があるかで区分されます。
・レベル1:活火山である事に留意。特に制限がされない状況ですが、火口内では活動が行われており注意が必要です。
・レベル2:火口周辺規制。火口付近に影響がある噴火が起こる、又は起こりそうな状況です。火口付近には入れません。
・レベル3:入山規制。居住地区の近くまで影響がある噴火、又は起こりそうな状況で立ち入りが禁止されます。
・レベル4:避難準備。居住地区に被害が及ぶ可能性があり、避難の必要が出てきます。高齢者や介助が必要な方は避難してください。
・レベル5:避難。居住地区に被害が及ぶ危険性があり、かつ非常に切迫している状況です。
噴火警戒レベルは一部の火山に適用されていますが、他の火山でも同じようなキーワードで警戒が呼び掛けられます。
その際に、予報・警報・特別警報が発令されますが、それぞれが対応する警戒レベルは以下の様になります。
・噴火予報 レベル1相当で注意する必要がある時。
・噴火警報(火口周辺)または火口周辺警報:レベル2~3に相当し火山への立ち入り制限があります。
・噴火警報(居住地域)または噴火警報:レベル4~5に相当し特別警報になります。周辺地域からの避難が必要です。
これらは火山が噴火する時に出される警報の概要です。
より詳しくは気象庁のページをよく確認するようにすると良いでしょう。
警報を正しく受け取って冷静に避難してくださいね。
まとめ
・噴火警報は火山監視・警報センターが情報を集めて発表する
・噴火警報には大きく分けて3種類の分類がある