「火事になったときどのように逃げるか」ということは、絶対に知っておかなければ ならないことです。
今回は、「1階にいるときに逃げる方法」をお教えします。
避難経路の確保を
1階の場合、2階以上の建物で火災にあったときと比べて、「煙に巻かれたときに飛び降り、それによってけがをする可能性」は低くなると言えます。
しかしそれでも、危険であることは確かです。
自宅ならば外に出るための方法も分かっていますし、間取りや、避難経路にどんな物品が置かれているのかもおおよそ把握しているはずです。
しかし外出先ではそうも行きません。
その場合、まずは通路誘導灯と避難口誘導灯を確認します。避難口は、「緑色に、白抜きの出口が描かれている」というかたちをしています。そして通路誘導灯は、「白い色に、緑色で矢印を描いてある」というデザインで作られています。避難誘導灯に従って逃げるのが基本ですが、複数個所に避難口がある場合は、できるだけ近いところから脱出するようにします。
また、そこに至るまでの間に段差がある場合は十分に気を付けること。一番望ましいのは、外出先についたときに、避難口を確認しておくことです。
逃げるために必要なこととは
火事で怖いのは、「火」だと思われがちです。
しかし火事の恐ろしさは、火だけにとどまりません。むしろ、「煙」の方が厄介だと言われています。
煙から身を守るためには、まずはできるだけ身を屈めながら移動することです。
煙は上から徐々に溜まっていきます。部屋の天井部分に煙が充満していても、部屋の床上部分にはまだきれいな空気が残っていることもあります。
また、逃げる際は、口や鼻をタオルやハンカチで押さえるようにしてください。
1階ということで、「とにかく早く外に出よう!」と思う人もいるでしょう。
しかし、走ることはとても危険です。
せっかくきれいな空気があった床上部分にも、走ったときの空気の動きで煙がやってきてしまうことがあります。
また、だれかにぶつかる危険性も高くなります。
1階であっても、移動は早足で行い、決して走らないようにしてください。
まとめ
・火事が起きた場合は、通路誘導灯と避難口誘導灯を確認する
・避難口は緑色と白色で描かれている
・段差がないところ、近い所から脱出する。出先の場合、事前に確認しておく
・火事では「煙」も怖いもの。煙は上部に溜まりやすいので、口や鼻をハンカチなどで押さえて身をかがめて逃げる
・1階であっても走るのは危険! 早足で逃げることを心がけるようにする
参考サイト
◆日本照明工業会会報(2014年7月):「生死を分ける避難の知恵」
◆京丹後市消防本部:「火災から身を守る(煙編)」