キキクルと言う単語を知らない人はいないと言えるほど、今年は頻繁に使われています。それだけ、自然災害が多いと言うことなのですが今回は改めて「キキクル」について詳しく解説しましょう。キキクルを確認すれば、特に土砂災害の危険がどの程度迫ってきているのか、テレビの情報よりも詳しく知ることができるのです。それでは、早速キキクルについて解説を始めましょう。
キキクルは「危険度分布」の愛称
キキクルとは気象庁が開発した、大雨による災害発生の危険度を地図上で確認できるシステムである「危険度分布」の愛称であり、一般公募で選ばれたモノです。もう既に、「危険度分布」とは呼ばれずに「キキクル」と呼ばれるようになっています。
危険度分布は5段階表示、「濃い紫色」が最も危険となる
危険度分布に利用されている着色は5段階で、「薄い肌色:危険度低:今後の情報等に注意」「黄色:警戒レベル2相当:注意」「橙色:警戒レベル3相当:警戒」「薄い紫色:警戒レベル4相当:非常に危険」「濃い紫色:警戒レベル4以上:極めて危険」となっています。つまり、自分の現在地を地図上で確認して、黄色なら「注意しなきゃ」となり、薄い紫色だと「避難しなきゃ」と、自分で行動を選択できるようになるのです。
・薄い肌色:危険度低:今後の情報等に注意
・黄色:警戒レベル2相当:注意
・橙色:警戒レベル3相当:警戒
・薄い紫色:警戒レベル4相当:非常に危険
・濃い紫色:警戒レベル4以上:極めて危険
キキクルのメリットとは!?
キキクルのメリットは大きいです。例えば、A市全域に警戒レベル4に当たる避難指示が発令されたとします。A市と言ってもその範囲は広く、最も危険な個所を基準に発令されるので、「えっ、こんな雨で避難するの?」と感じる地域と、「避難指示が遅いよ、もう避難できる状態じゃないよ」と憤る地域にわかれるケースもあるのです。そんな時にキキクルを見れば、自分の現在地の危険度が色で分かるので、発令される指示を待つことなく行動をすることができるのです。これは、発令よりも早く避難行動に移ることができる防災ツールとして、大きなメリットがあるのです。
危険度分布には3つのキキクルが用意されている
危険度分布には3つのキキクルが用意されていて、大雨警報(土砂災害)は「土砂キキクル」で危険度を確認、大雨警報(浸水害)は「浸水キキクル」、洪水警報は「洪水キキクル」で危険度を確認することができます。どの危険度分布もキキクルの、各アイコンをクリックすれば直ぐに切り替えて確認することが可能です。PC版は地図画面右上に、スマホ版は地図画面下側もしくは右横にアイコンが表示されます。
最も重要なのは土砂キキクル
3つのキキクルの中で最も重要なのは「土砂キキクル」です。このキキクルは単に大雨の降水量だけで判断されているのではなく、土壌雨量指数と言って連続して降っている雨がどれだけ土壌にしみ込んでいるかなども含めて計算されているので、高い確率で危険度を示してくれます。ですから、うす紫色の非常に危険とされた地域では、山に近い場所、崖に近い場所、高台に建っている住居の方などは、安全な場所に避難する必要があります。濃い紫色である極めて危険になれば、土砂災害が既に起きているか、起きてもおかしくない状況あることを示しています。なので、この濃い紫色になって避難したのでは遅いケースが多いので、この色になる前に避難することが重要なのです。
・土砂キキクルが最も重要
・土壌雨量指数なども含めて計算しているので危険度の精度は高い
・薄い紫色では既に避難を開始する必要がある
気象情報とキキクルを併用して早めの避難で命を守ろう
大雨洪水警報が発令されたなら、土砂災害キキクルを併用して自分の現在地の危険度をチェックしましょう。チェックした結果、橙色や薄い紫色になっていたら直ぐに安全な場所に避難する行動をとりましょう。早めの避難行動が、命を守ることにつながるのです。
まとめ
・キキクルは危険度分布の愛称だった
・キキクルには3つの危険度分布が用意されている
・土砂災害キキクルは非常に重要な危険度分布
・薄い紫色では確実に避難することが、命を守るためには重要
参考サイト
◆気象庁 土砂災害警戒情報・土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)
◆キキクル
◆防仁学「気象庁「キキクル」を活用し、土砂災害や水害から命を守ろう」