突然鳴り響く緊急地震速報は、心臓の鼓動が一瞬止まるような思いになるものです。多くの人が苦手とする緊急地震速報の通知音ですが、地震の発生を知らせるためのものだということはみなさんご存知ですよね。緊急地震速報は最大震度5弱以上で震度4以上の揺れが予想される場合に発表されます。
しかし、通知が届いてから実際に揺れを感じるまでの時間は数秒から数十秒しかありません。地域や地震発生状況によっては緊急地震速報が間に合わず、地震の揺れの方が早く来る場合もあります。また、現状では瞬時に正確なデータを得て、それを発信することが困難なので、誤差が生じることもあるでしょう。
それでは、緊急地震速報が鳴ったら私達はどのように対応すればいいのでしょうか。地震から身を守るためには、短い間にどのようなことができるのか見ていきましょう。
緊急地震速報について

緊急地震速報とは、地震発生直後に震源地から近い地震計から得た観測データを解析し通知するというものです。緊急地震速報は最大震度5弱以上、震度4以上という強い揺れが発生すると予想される地域のみに発表されます。
通知方法はテレビやラジオ、防災行政無線など様々ですが、携帯端末から通知を受ける人が多いのではないでしょうか。どの通知方法にしても、電源が入っていなければ通知音は鳴りません。また携帯端末の場合、電源を入れていても緊急速報をオフにしていると通知されないのでこの機会に1度見返すことをおすすめします。
緊急地震速報には「予報」「警報」「特別警報」がある
緊急地震速報には三つの種類があります。
・緊急地震速報(予報)
最大震度3以上と予想される地震が発生した場合、対象地域に5~10回程度通知されます。
・緊急地震速報(警報)
最大震度5弱以上と予想される地震が発生した場合、対象地域に警戒音として通知されます。一般的に緊急地震速報と呼ばれるのは、この「警報」です。
・緊急地震速報(特別警報」
震度6弱以上の大きな地震が予想される場合、特別警報が発表されます。
日頃から地震対策をしておくことが大切

緊急地震速報が鳴ったら、地震に備えて直ちに身を守りましょう。突然鳴る警告音によってパニックになるかもしれませんが、周囲に転倒や落下する恐れがあるものがないか確認して安全対策をとるのです。場合によっては緊急地震速報が鳴ったあとに安全な場所に避難することも必要ですが、慌てて行動すると転倒する危険性があるので注意しましょう。
そうとはいえ、緊急地震速報が鳴るのは日中とは限りませんし、地震の揺れが来るのは警告音が鳴ってから数秒から数十秒後です。もし就寝中に緊急地震速報が発表され、慌てて目を覚ましても瞬時に動くことはできないものです。
緊急地震速報はあくまでも地震が来る通知であって、揺れに対して身構えることしかできないのが実情と言えるかもしれません。また、震源地から近い地域に住んでいる場合は、地震の揺れの方が早く感じることがあります。
それであれば意味を成さないので、日頃から地震対策をしておくことも必要だと言えるでしょう。地震の揺れによって家具や電化製品が倒れてこないように固定したり、ガラスの割れによって怪我をしないように対策すること。防災グッズを各部屋に備え、家や会社の中など安全な場所を事前に確認しておくと安心です。
緊急地震速報が鳴ってから1から対処するというのでは遅いので、日頃から防災意識を高めることが命を守ることに繋がります。
まとめ
・緊急地震速報は最大震度5弱以上、震度4以上の揺れで発表される
・警告音が鳴ってから数秒から数十秒後に揺れを感じることが多い
・緊急地震速報と呼ばれるのは三つの種類のうち(警告)
・速報が来てからではなく日頃から地震対策をすることが大切