交通事故を起こすと非常に動揺するものです。
ただ、きちんとした手続きができないと、後々までもめてしまうことになります。
ここでは、「勤務中に交通事故が起きたときにはどうするべきか」を見ていきましょう。
まずすべきことは?
広い駐車場などで交通事故を起こした場合は、車はむやみに動かさずにそのままの状態にしておきます。
しかし、「狭い道なので、ほかの人が来たら邪魔になる」などのようなケースの場合は、邪魔にならないところまで車を動かします。そのままにしておくと、ほかの交通事故を誘発してしまうからです。
しばしば、「車を動かしたら、正しい捜査ができなくなるのではないか」と考える人もいますが、安心してください。警察は、残されたブレーキ跡などからきちんと状況を把握します。ただ、現在の携帯電話はカメラ機能もあるので、それで現場の撮影をしておくのもよいでしょう。
どのようなささいな事故であっても、決して示談で解決してはいけません。必ず警察を呼んで処理をします。後で相手がごねてくる可能性もあるからです。
警察に届けることで、保険の手続き処理に必要な「交通事故証明書」ももらえます。
けが人の救護
また、けが人がいるのであれば真っ先に病院に電話をかけましょう。
仕事における交通事故なので、必ず会社にも連絡をします。
これは保険の手続きなどに必要な連絡なのですが、同時に、「善後策」を講じる必要も出てくるからです。たとえばあなたが、「14時に取引先との会議に出席するために車を走らせていたら、13時に交通事故にあった」という場合などは、取引先に連絡をしたり、場合によっては代理を探したりしなければならなくなるかもしれません。
さて、仕事で交通事故を起こした場合は、「労災保険」が適用されることになります。
けがなどをした場合はこれで補償されます。これが利用できれば、治療費はかかりません。もっともこれが適用されるのはあくまで「仕事に関係した交通事故」での話です。「勤務から帰る最中に寄り道をしていて、そこで事故にあった」などのケースの場合は労災が認められないこともあります。
自賠責保険もありますが、こちらよりも労災保険の方が補償範囲は広いので、原則としてはこちらの方が使いやすいでしょう。
ただ、会社によっては渋ることもあるかもしれません。だれかが労災認定されると、翌年の保険料があがってしまうからです。
ただ、「労災隠し」をした企業は罰されることもあるので、交渉の余地はあります。
まとめ
・勤務中に交通事故にあったのならとにかく連絡を
・けが人がいれば病院にまず連絡。警察や会社にも連絡を
・勤務中の交通事故は労災で補償される
参考サイト
◆交通事故弁護士相談広場:「仕事中の交通事故。事故対応から労災保険まで」