近年は地震や豪雨災害が頻発していることから、「世界津波の日」を機会に災害から身を守る方法について親子で考えてみてはいかがでしょうか。
今回は子ども用の防災リュックの中身についてご紹介しますので、お子さんと一緒に防災意識を高めるとともに、実際に準備して災害に備えておきましょう。
子ども用防災リュックを用意する意義
防災グッズや食料などを備蓄し、いつでも持ち出せるようにしているご家庭が増えています。その一方で、大人の生活に必要な物ばかり備えてしまい、子ども目線で防災グッズを備えることができていないこともあるようです。子ども目線の防災グッズを準備しておかないと、子どもがストレスを感じたり、避難生活に支障をきたしたりする原因となります。災害に遭った子どもが不安やストレスを感じないようにするためにも、子どもの年齢や体格を十分に考慮し、子どもが背負って歩くのに負担にならない範囲で、子ども用防災リュックを準備しましょう。
また、子ども用の防災リュックを用意する意義の一つに、防災グッズを準備する行為を通じて災害に対する理解が深まる点が挙げられます。自分が住んでいる地域で起こり得る災害について知るきっかけとなるとともに、「自分自身で準備している」という参加意識が、子ども自身の防災意識向上につながるのです。
準備したいもの
①子ども用使い捨てマスク
子どもは顔が小さいため、大人用のマスクを着用させても視界不良になったり、十分な効果を得られなかったりすることがあります。そのため、子ども用の使い捨てマスクを準備しておきましょう。小学校高学年~中学生くらいの年齢では、子ども用マスクよりも女性用の小顔マスクの方がフィットすることがあります。子どもの顔のサイズに応じて選びましょう。
②着替え・靴下
被災直後は物流やライフラインの停止により、着替えが不足することがあります。衛生的観点から数日分の着替えを準備しておきましょう。
着替えを準備する時は靴下も忘れないでください。靴下には砂利、木くず、ガラス片などから足を保護する役割があります。
③子ども用の食品やお菓子
子どもは大人用の非常食やレトルト食品が食べられないことがあります。「乾パンが固くて子どもが食べてくれなかった」という意見も出ています。子ども用の防災リュックには子どもが食べやすく、なおかつエネルギー補給できる食品やお菓子(ビスケットなど)を準備しておきましょう。賞味期限に気をつければ市販の物でも代用できます。
④使い捨てカイロ・冷却シート
災害時はライフラインの停止により、冷暖房器具が使えなくなることが予想されます。体調不良に陥らないようにするためにも、使い捨てカイロなど体をあたためるものや、おでこに貼ることができる冷却シートを準備しておきましょう。
⑤防寒シート
災害時の寒さ対策として注目を集めているのが防寒シートです。防寒シートは毛布よりも軽く嵩張らないため、子どもでも楽に持ち歩くことができます。
⑥衛生用品
除菌ティッシュや子ども用の携帯歯ブラシなど、衛生用品も準備しておきましょう。絆創膏などの応急処置キットや滅菌ガーゼも合わせて準備しておくと、怪我をした時の止血や応急処置に使えます。
⑦小型ライト
子どもは懐中電灯が重くて持てないことがあります。子どもの年齢や体格に応じて小型のライトを持たせましょう。
⑧笛
瓦礫や土砂が周囲にある状況、天候が悪い状況では、声が周囲に届かない場合があります。怪我をしていて大声が出せない可能性もあるでしょう。このような時は笛を吹いて、自分の居場所を知らせてください。
⑨おもちゃ
子どもは遊ぶことでストレスを解消します。避難生活中にストレスを抱え込まないためにも、おもちゃやカードゲームを準備しておきましょう。幼児は「ぬいぐるみがないと眠れない」「お気に入りのタオルがある」など、物を通じて精神を安定させようとすることがあります。子どもの性格に応じて、こうしたグッズも準備しておきましょう。
まとめ
・子ども用防災リュックには、子ども目線で必要なものを入れる
・防災リュックを準備することを通じて、災害に対する理解を深めよう