明日からゴールデンウイーク。登山が解禁される山も次第に増えてきますね。
険しく高い山へ登る気はなくても、緩やかな山をハイキングへ行きたいという事もあるでしょう。
ハイキング程度であれば安全と思うかも知れませんが、高齢の方にとっては思った以上の運動となるケースが多々あります。
総務省の2016年の統計では60~64歳の方がもっとも登山を楽しまれているとされています。
今回は高齢者のハイキングで注意したい山の危険について考えてみました。
想定外への対応
予定をしっかり組み立てる
ハイキングのときは、「日帰りだから気軽にいこう」という気分になっていませんか?
標高も低い山であれば大丈夫という気持ちになるかも知れませんが、事前に計画を練ることは非常に大切です。
どの様な経路で歩いていくのか、それにはどれくらい時間が掛かりそうか、危険な崖はないかといったことを地図上で確認しておけば、「日帰りのつもりだったのに帰れそうにない」というトラブルを未然に防ぐことが出来るでしょう。道に迷うと何処から帰ればいいのかも分からなくなってパニックに陥り勝ちです。
天気予報も必ず確認してください。山ではちょっと雨が降っただけでも体感温度が格段に低く感じられます。
行く前に雨具を入れておくだけでも、何も準備しないより快適に過ごせますし、事前に天候が悪くなることが分かっていれば、ハイキングを中止するということも出来るでしょう。
ちょっと行って戻るだけだから大丈夫と思っていたら、崖崩れなどによって帰れなくなってしまうかも知れません。
2015年の山岳遭難事故では、約5割の遭難者が60歳以上(http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201407/3.html#anc04)とされており、経験があるからと油断をしてはいけないという事を示しています。
転倒や怪我に注意
持病のチェックも欠かさずに
高齢者のハイキングで注意したいポイントとして転倒や歩きすぎによる怪我があります。
若いときは登れたからと油断をしていると、思わぬ段差に躓いたり、歩きすぎで足を痛めてしまうかも知れません。
もしも途中で怪我をしてしまっても、周囲にあなたを助けられる人が必ず存在するとは限りません。
救急車を呼んでも麓までは背負ってもらうなどして降りる必要があるので、非常に気まずい思いをすることになるでしょう。
高い山の場合は高山病といった身動きが取れなくなる病にかかる危険性もあるので、特に注意が必要です。
無理せず、ゆっくりとしたペースで周囲の景色を楽しみながら歩いていくのがいいでしょう。
持病がある人は更に注意が必要です。
山には自販機などは当然存在しないので、薬を飲む必要がある人はのどが渇いたときに飲む水とは別に水を用意しておいた方が良いでしょう。
また、万が一山から下りれなかった場合に備えて、数日分の常備薬を持ち歩いておくことをオススメします。
救急隊員を呼んでから、あなたが倒れている場所にたどり着くまで数時間掛かる場合もあり、緊急時に備えて準備しておくことが大切になるのです。
トイレに関しても、必ず山頂にあるという訳ではないので、行けるときに必ず行くようにしましょう。
我慢すると膀胱炎といった病にかかる危険性があります。
ハイキングはこれから益々楽しめるシーズンが巡ってきますが、高齢の方は無理せず自分のペースで楽しんでいきましょう。
まとめ
・ハイキングはしっかり計画を立てよう
・無理せず怪我や病に掛からないようにしよう