一般道路で交通事故を起こした場合でも非常に焦ってしまうものですが、高速道路で交通事故を起こすともっと混乱してしまうもの。
ここでは、「高速道路で交通事故を起こしてしまったときに、どのように対処すべきか」の基本を見ていきましょう。
なおここでは、「高速道路を走行中、なんらかの事情があり、後ろからほかの乗用車に追突された」という状態を想定しています。
二次被害を防ぐために
まず真っ先にやるべきことは、「車を左側の路肩に寄せる」ということです。このときは、破損していないのであればハザードランプを転倒させながら行うとよいでしょう。
こうすることによって、後からくる車にまた追突されることを防げます。
「では、右車線を走っていた場合はどうすればいいのか? その場合は右側に寄せればいいのか?」という疑問を持つ人もいるでしょう。しかしその場合も、寄せるべきはあくまで「左側」です。あまりたくさんの距離を走ってしまうと問題がありますが、右車線から左の路肩に移動させるくらいは平気です。交通事故の痕跡が残っていますから、それによって警察の調査が妨げられるということはありません。
車を移動することができたのなら、安全性を十二分に確保し、停止表示器材や発煙筒などを置きます。こうすることによって、後続車に、「ここに交通事故を起こした車が停車しているよ」ということを教えることができます。
安全を確保したら警察・消防に電話を
車を路肩に寄せたのなら、車から出ます。ただしこのときは、必ず後方を確認し、注意してドアを開けます。
車のなかにとどまることは望ましくありません。可能性は低いものの、車が炎上する可能性などがありますし、当事者同士で話もしなければいけないからです。
ガードレールがあるところならば、ガードレールの外側に移動し、後続車にはねられるリスクを回避します。
その後は速やかに警察に電話をします。消防に電話することも検討しましょう。
かつては「非常電話(高速道路上にある電話)で電話をすること」とされていましたが、携帯電話の人口普及率が100パーセント以上となった現在、「交通事故の当事者のだれ一人として、携帯電話を持っていない」ということは考えられないでしょう。その場から離れることなくかけられるので、これを積極的に使いましょう。
まとめ
・高速道路で交通事故を起こしたら、左側によせて停車
・後続車からわかるように目印を置く
・車から出て安全なところに避難する
・警察や消防に電話をする