高速道路で起こる交通事故の発生件数は、一般車道に比べると少ない傾向にあります。また、死亡者の割合も一般道路に比べると決して高くはありません。しかし猛スピードで車が走っているため、それらの車に接触すると大きな被害を呼び起こしてしまうこともあります。
高速道路で交通事故を起こしてしまった時に行うべき基本の対処については、すでに述べた通りです。
今回はもう一歩進めて、「高速道路で交通事故を起こしたときにやってはいけないこと」について見ていきましょう。
「不用意に外に出ること」は絶対にやめる
高速道路で交通事故を起こしてしまった場合、「早く当事者同士で話をしなければ」「車が炎上する可能性があるから早く出なければ」と思ってしまいがちです。
これはたしかに正しい行動なのですが、不用意に車外に出ることは絶対にやめてください。
高速道路を走る車の速度は、一般車道のそれとは比較にならないくらいの速さです。「これくらいの距離があるから大丈夫だろう」と出ても、あっという間に近づいてきてはねられてしまうケースもあります。そもそも高速道路を運転している人は「人が突然出てくること」を想定していませんし、気づいても停止距離・空走距離が長く間に合わないことがあります。
車を左側に寄せたのなら、運転席の人間も助手席側から出るようにするのが安全です。
極力道路上に残らない
高速道路上に人間が立っていると、それがまた新しい交通事故を生む原因となります。
ガードレールの外側に行き、高速道路上に残らないように注意してください。
また、絶対に道路を渡ろうとしないこと!
また、慌てて現場から立ち去ることは避けましょう。できるかぎり現場にとどまるようにしてください。この行動が「悪質である」と判断されることもありますので、警察の到着をちゃんと待つようにしてください。
「簡単な修理だから自分でできる」「簡単な作業だから自分で行ってしまおう」などの考えも極めて危険です。修理や対処は専門家に任せ、当事者は、当事者たちの命と後続車の安全を守ることだけを考えるべきです。
まとめ
・高速道路で交通事故を起こした場合は、不用意に車外に出ない!
・できれば助手席側から脱出するのが望ましい
・高速道路上に残らない。ガードレールの外側などに避難する
・道路を渡ろうとしない。また、その場を立ち去ろうとしない
・自分で修理などを行うことは危険。専門家の処理を待つべき。